2011年8月4日木曜日

忘れてほしくはないんだ。

秋田県十文字の「こだわりぶどうの会」から、部会長の小松さん(写真右)と事務局の小川さんが、打ち合わせのために事務所へ来て下さいました。

思っていた以上に大雪の被害は大きかったそうで、平年の60%の収量見込みだとのこと。先日お伺いした時よりも厳しい。
でも、去年は雹害とべと病の発生で、平年の半分以下だったそうです。小川さんのところでは、なんと収穫量「0」だったとのこと。なんと言ってよいか、言葉が見つかりませんでした。


史上最悪の雹被害による昨年。そして40年ぶりの大雪に見舞われた今年。
小川さんから頂いた積雪時の写真。2m以上の積雪で、何も見えません(小川さん撮影)。

地域のみなさんでだめな樹を切り、新しく樹を継ぎ、新しく棚を作る、復興に向けた作業(小川さん撮影)。

復興作業の合間(小川さん撮影)。


小松さんは言うのです。

もう、状況はどん底まで落ちた。落ちるだけ落ちた。だからあとは上がるだけだ!でしょ?
今日、沿岸部の方を見せてもらった。田んぼだったはずのところに、船があった。いつになったらまたここで米を作れるのだろう。同じ農家として、こんなに辛いことはなかった。その地域の人達に比べたら、私たちは大きな被害を受けたけれど、復興に向かっている。何年かかるか分からないけれど、前へ進むしかないと思う。そう思ってる。

そして小松さんは、最後に一言こう付け加えました。


でも、今回のこの雪害、忘れてほしくはないんだ。


みんな、言葉にし切れない思いがあります。
大震災がなければ、この雪害は大きな注目を浴びていたはず。天災による被害は、相対的なものじゃない。その土地にとっては、どれも未曾有の大事件です。でも、小松さんは、そうは言わなかった。

みんなが歯を食いしばっているのが分かるから、みんなが頑張れるのだと思うのです。
言葉にならない思いを汲み取り、伝えていかなければと思うのでした。

2 件のコメント:

  1. おはようございます。
    どん底から這い上がって強くなる。
    その精神に感動です。
    同じ農業に携わるものとして応援します。
    今こそ第2次産業の底力を見せつけましょう!

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  2. いしけんさん
    おはようございます。
    本当に伝えたい事は言葉にならないものかもしれませんね。がんばります。がんばりましょう。

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