2010年10月31日日曜日

休みの日は、なんにも考えずに。

くつくつくつくつ・・・。

過熟になってしまった西洋梨をジャムにしました。

使った洋梨はバラードとゼネラル・レクラーク。高級品です。

焦げ付かないようにかき混ぜます。
コーヒーを飲みながら。
なんにも考えずに。

くつくつくつくつ・・・。

時々子供たちがかき混ぜにやって来て、また遊び場へ戻っていく。

すっかり暗くなった外は、冷たそうな雨が降り続いています。

くつくつくつくつ・・・。


食べごろになったカリフォルニアは後で冷やして食べようか。

ゆっくり時間が流れていきます。

「プライスレス(priceless)」って、確かにあるよなぁ。

こんな無為な時間が、とても贅沢に思えます。

Happy Halloween!

今日は、娘の幼稚園のハロウィンパーティ。
子供も大人もみんな仮装して出発です。(僕はお留守番です)

ハロウィンはもともとケルト人の年末の行事(ケルト人の最年末は10月31日)で、死者の霊が家族を訪ねたり、魔女や精霊が来たりする日だそうです。日本で言うとお盆みたいなものですね。魔女や精霊から身を守るため、仮面をかぶって彼らを驚かすのが今の仮装の始まりだとか。日本でお盆に仮装するとしたら「砂かけばばあ」とか「こなきじじい」になるのでしょうか。(←仮装の必要ないかな?)

お盆、ハロウィン、クリスマスと、宗教的には無節操かもしれませんが、繰り返しの多い毎日、イベントがあるとそれに向かって大人も子供も頑張れるものです。


2010年10月30日土曜日

ドリームプラン

子供たちに夢を持ってもらいたい、子供たちが夢を語る社会にしたい、そんな夢を持つ美容師さんが仙台にいます。その方を特集した短いドキュメンタリーが先日地方版のテレビで放送され、いつもその方にお世話になっている我が家の娘が、髪を切ってもらう子供として出演させてもらいました。

ど派手なピンクのスーツにシルクハットをかぶる、かなり個性的な美容師さんなのですが、子供たちの心をしっかりつかみ、子供たちは自分の夢を口にするのです。その表情はどんどんいきいきしていくのです。その美容師さんは「ミスター」と呼ばれています。それも不思議です。ミスターは、子供専用の髪切り部屋で髪を切りながら、「夢はどんどん口にしよう。口にすると夢は叶うんだよ」、と子供たちに教えてくれていました。
ミスターさん。実際はとても腕のよい美容師さんです。

「本気の大人が本気で夢を語る」がコンセプトの「ドリームプラン」という、全国で開催されているイベントがあり、今月行われたその仙台大会でミスターさんはプレゼンテーターとして発表されました。

複雑なご自身の家庭環境と、美容師になってから出会った子供が言った一言「夢なんてないよ。どうせ叶わないから」にショックを受けたエピソードを交え、子供たちと接する30分を、子供たちに夢を与える時間にしよう、と思ったことなどを発表されました。

プレゼンの最後に、育ててくれたおばあちゃんへ、生きているうちに伝えられなかった「育ててくれてありがとう」の言葉を伝える場面がありました。生きているうちに伝えられなかった後悔の思いと、「ありがとう」の言葉の素敵さを語り、プレゼンを終えました。会場で聞いていたうちの奥さんは、ミスターの時だけみんな泣いていたよ、と言っていました。

自分の娘がテレビに出る、という思いでそのドキュメンタリーを見始めたのですが(・・・録画してたっぷり繰り返しみてはいますが)、そのドキュメンタリー自体静かに感動しました。

そういえば、大人になってからはあまり夢を見ていないかもしれません。
数日前、大変お世話になった方が突然亡くなりました。もう直接何も伝えられません。
我が家の子供たちは今幼い夢を一生懸命育てています。
36年前の今日、6時18分に僕は生まれました。

娘のおかげで知った「ドリームプラン」。大切なことをたくさん教えてもらった気がします。




2010年10月29日金曜日

ブロッコリー畑でつかまえて

今日は福島県小高にあるブロッコリーの畑を訪問しました。


仙台から福島なら隣じゃん、と思うかも知れませんが、車で2時間以上かかりました。結構遠い。
こちらは、12月からお世話になるブロッコリーの園地で、共同購入では今年から初めて商品をいただく産地。一つ一つの畑は北海道ほど大きくないのですが、全部合わせると70ha。東京ドーム14個分くらいです。仙台風に言えばKスタ(楽天の球場)28個分。分かりにくいですね。つまりとても広いということです。
きちんと管理され、超干ばつ苦しい季節の中しっかりと水やりされたブロッコリーたちは、元気に育っていました。手のかけよう(水のやりよう)でこうも違うのか、と、先月地元のブロッコリー畑を見ていた僕は感心したり悲しくなったりしました。その場で生のままかじらせて頂きました。自然の甘みがおいしい。
こちらの農園は全国規模で同じ栽培方法で作られており、年間安定供給を目指しています。
でも、計画的に作っているとしても、人工のライトで作っているような工業製品ではないので、天候の影響で不安定になることもあるでしょう。スーパーにいつでも当たり前の大きさと色と形で並んでいるブロッコリーですが、真冬でも思いがけず気温が高くなって黄色く花が咲きかけてしまうこともないとはいえない。育っている時だけではなく、届くまでの温度変化も異常気象に翻弄されるここ最近。変化やトラブルに対応する柔軟な力が求められています。僕はまだまだ力不足です。

野菜高騰、レタスが198円で高い!やっぱり100円じゃなきゃ!と言っている人を報道で見ると、とても悲しくなります。198円あげるから作ってごらん、と言ったら出来る?僕はきっと作れません。時々は特売も必要でしょうが、それが当たり前だと思うのはどうだろう。報道で米が安くて嬉しいですね、とだけ言っているアナウンサーがいました。どうしてもっといっぱいご飯をたべて農家を支えましょう、と一言言えないのか。

暮れていゆく空の下、とりとめもなくそんなことを思ったのでした。


2010年10月27日水曜日

バックドラフト

バックドラフトとは、火災の現場で起きる爆発現象です。

数日前に初めて知ったのですが、僕は商品部の命を預かる「消化係」だったのです。
今朝、消防署立会いの消火訓練がありました。

「9時30分に給湯室から出火予定です!」
何とも不思議な日本語です。

待つこと15分。なかなか出火しません。
「火事だ!」
館内放送が轟きました!いよいよです!

集まった僕たち消化係の職員は、逃げ惑うお客さん役。
と、なんと何かのイベントの準備をしていた、本当の組合員さんまで非常階段から逃げ出している!訓練って分かっているのかな。

その後、消化器のラベルにある、白丸、黄丸、青丸の説明を受けました。
白丸は普通の火災に、黄丸は油の火災に、青丸は電気火災に使えるそうです。
消防車は2億円するそうです。赤色灯を付けなければ誰でも買えるそうです。買えるか!


空気が乾燥する季節です。火の元の確認は大丈夫ですか。
商品仕入とはまた別の重要な任務。消化係の重責をしかと自覚した、寒さ厳しい朝のことでした。






2010年10月23日土曜日

エルドラド。グランドチャンピオン。ブランディワイン。ん?何の品種だ?

カリフォルニア。ダングレーム。カスケード。グランドチャンピオン。エルドラド。コンフィレンス。ブランディワイン。ドワイアンヌ・デュ・コミス。

これら、すべて西洋梨の品種なんです。
恥ずかしながら、全部はじめて知りました。この写真、すべて違う品種なんです。

今日は野菜ソムリエのコミュニティでお知り合いになった、宮城蔵王の西洋梨生産者さんの果樹園を訪れました。こちらの果樹園ではラ・フランスを含め、25種類以上の西洋梨を栽培しています。

まずは宮城で西洋梨を作っていることにびっくり。さらにはこの種類にびっくり。僕は5種類くらいしか知りませんでした。
「西洋梨=ラ・フランス」と思っている人も多いようで、こちらに直接買いにくるお客さんの中には、「このラ・フランス、なんていう品種ですか?」と聞かれることもあるそうです。

今食べごろなのは、ゼネラル・レクラールやカリフォルニアなど。と言っても、カリフォルニアなんてはじめて知りました。試食させていただきましたが、それぞれに味わいが違い、どちらもとてもおいしい。
こちらの果樹園の西洋梨は、東京の「千疋屋」や「新宿高野」などの果専店のギフトとして扱われているそうです。ちなみに、宮城県では、こちらの果樹園へ直接買いに来なければ買えません。


僕は、おいしい果物は、世の中のどんな贅沢品よりも贅沢な、究極の嗜好品だと思っています。

野菜や果物などの農産物は、人の力では作れません。
たとえばラ・フランスのすべての成分が分かって、それらを加工品のように配合しても、決してラ・フランスは出来ません。「人はその手伝いをするだけで、果物は、果物自身と自然が作ってくれるんだ」と、以前お会いした生産者の方が言っていました。

こちらの果樹園では、特に「収穫適期」にこだわり、適期と思ったらわずか2日でどっと収穫するそうです。日持ちさせるには早目に収穫するほうがよい。作業性を考えると少し余裕を持ったほうがよい。でも、味にこだわれば、適期にとるのがいちばん。そんな信念で作業をされていました。

今日は、ゼネラル・レクラーク、カリフォルニア、バラード、ブランディワインの4種類を購入。

帰り道、満月が、辺りを真昼のように照らしていました。


2010年10月21日木曜日

おすそわけ

アシスタントの須藤さんからおすそわけをいただきました。

金時豆の煮豆です。
甘過ぎずやわらか過ぎず、おいしい。
糖分が寝呆け頭を勢いよく巡っている感じです。

毎年案内している「新豆、乾燥豆特集」ですが、今年はエプロンの料理番長杉山さんのご協力により、豆ごとに「とっておきの煮方のコツ」を封入してもらうことにしました。
初めて挑戦する豆でも安心して作れるようにです。
今回須藤さんには、そのレシピの試作として作ってもらったのです。

レシピ、合格ですよ!さすが番長!

今まで乾燥豆につけたアンケートで「なぜ既製品ではなく、手作りをするのですか?」という質問をしたところ、圧倒的多数で「自分好みの甘さ(味)にしたいから」という声が一位でした。
あとは、「安心だから(既製品はどう作られているかわからず不安)」という声が続いていました。

昔は当たり前だった手作り。
僕も前金時を煮ましたが、やってみれば案外簡単。

スローフードそのものですね。
僕は今度の休み、小豆を煮てみます。


2010年10月18日月曜日

面白い恋人

念願だった、大阪新名物「面白い恋人」、手に入れました。
いしけんさんのブログで見て、どうにもほしかったお土産です。


販売元は吉本興業。
訴えられるまでの限定販売ということで、今話題沸騰中。

乗り継ぎの大阪伊丹空港で、ちょっとだけ売っていました。
職場に持っていこうとしたら、家人が興味を持ちまして。
みんなにはまた今度です。

2010年10月17日日曜日

うんまか安納芋をかんでみれー。

安納芋の生産者、日高さんの思いを聞いた。



「私たちは「おいしくする」という観点で、手を抜かずコストをかけてきちんと苗から作っている。去年は豊作ということもあったけれど、本土のものなど私たちのようにコストをかけないで、品質の不安定なものを作っている人たちがいるから、11月から値が下がったのだと思っている。私たちは安納芋の味を守っていかなければならない(一部意訳)」

そして最後に、種子島の言葉で組合員(消費者)へメッセージをもらいました。

「本当に種子島で真面目に作られた、たまらんめぇーうんまか安納芋をかんでみれー。」

※かんでみれー・・・食べてください

少ない言葉に込められた、万感の思い。
きちんと伝えていきたい。


安納芋が抱える悩み

安納芋は、もともと種子島の安納地区で作られていたさつまいもです。
ねっとり甘~い安納芋をはじめて食べたときは、その甘さとおいしさにびっくりしました。
他にはない、強烈な味でした。その瞬間から、安納芋が大好きになりました。

普通のさつまいもよりもちょっと高いけれど、同じお金を出すなら、ちょっと高くても間違いなくおいしいものを選びます。特にふところが寂しい昨今はなおさらです。

種子島についてすぐに、安納芋を出荷している「JA種子屋久(たねやく)」さんを訪問し、いろいろとお話を伺いました。するとなんと、安納芋を取り巻く大きな問題を聞くことが出来ました。

「安納芋買ったけれど、ぜんぜんおいしくなかった」
「去年のはおいしかったのに、今年のはだめね」
「くず芋ばっかり入っていた」

こんなクレームがJAへ寄せられているそうです。
しかし、クレームのほとんどは、なんとJAでは出荷していない商品でした。

「安納芋」は、この地で昔から作られていた芋ですが、自分のところで種芋を採取(自家採取)すると品質にばらつきが出やすい特性がありました。どんどん小さくなったり、味がなくなったり。
だから、前年の芋でもっとも出来のいい芋を品評会で選抜し、その芋から取ったいい苗を県の育苗施設で育て、「JA種子屋久」へ出荷。農協でその苗からまた苗を増やし、部会の生産者へ配るのです。
こんな苦労があって、安納芋の品質は守られているのです。

ちなみに誤解されていますが、この選抜は「品種改良」ではありません。
「優良芋(苗)の選抜」ということです。昔からの品種に手を加えているわけではありません。
よくいろいろな広告を見ると「私たちの芋は品種改良されていない昔からの在来種の芋」と書かれていることがありますが、それは種芋を自家選抜しているということを強調するあまり、間違って表現してしまったもの。


最近は、自家採取の芋で栽培している芋もたくさん出回り、一部味にばらつきのあるものが出回っているそうです。そのクレームがJAへ来る。とばっちりです。なんと鹿児島本土で作っているものもあります。種子島の立地、環境、古代から浸み込んでいる海のミネラルを多く含んだ土壌から出来るから、あんなにおいしく出来るのに、本土で作ってはもとから違います。
本土で出来たものは、色、形は安納芋でも、味や糖度は明らかに違うそうです。

箱に、「島あんのう」と書いてある芋が、 品質にばらつきをなくすために苗からきちんと作られた安納芋。それ以外は「在来種」(種芋を自家選抜したもの)です。
以前山形鶴岡のだだちゃ豆で聞いた話がオーバーラップしました。
確かな品質を維持する苦労と、さまざまな障壁。

確かに自家選抜のものでも、おいしいものもたくさんあります。でも「常に安定した品質と量」があって、次代につながるのだと思います。

確かなものが何なのか、しっかり知らなければいけません。

2010年10月16日土曜日

種子島上陸

かつては6時間かかった鹿児島、種子島間は、今高速船で1時間半で着きます。
左手に本州最南端の佐多岬が見えました。


今回種子島には、安納芋の販売作戦会議のために訪問したのですが、ひとつ不安だったのは、言葉がまったく違う、ということでした。

案内していただいたK児島くみあい食品のワイルドO原さんによると、鹿児島の人でも、島の人同士の会話はほとんど何言っているか分からないそう。O原さんは種子島出身なので大体分かるそうです。頼もしい。
種子島に着くまでの船内で、種子島の言葉を予習してみました。

・ごーらしか~ (かわいそう)
・よいらーいき (いっしょに)
・かーしんまー (うらがえし)
・あったらしい (もったいない)
・じゃばっちぇ (でも しかし)
・はんきいびっちょう (よく拗ねる人)

まったく分かりません。
文章になるともっとすごい。

・あばま!なしかーかわんたち 
  (あら!どうしたことでしょう)
・うっとばかさんごとぎゃんとにぎっちぇれよ
  (逃がさないようにしっかりとつかまえておきなさい)

どこで区切るかすら分からない。

今回いっしょのM浦青果のA部さんは、流暢な仙台弁の使い手。
(ご本人はまったく標準語のつもり)
意思の疎通は成立するのか。

静かに不安が募ります。

もう、平べったい形が特徴の種子島が見えてきました。
この島の形も、安納芋がおいしくなった要因のひとつだそうです。

いよいよ種子島に上陸です。

2010年10月14日木曜日

どうしてお月見に相撲と綱引きをするのか

鹿児島に来ています。
鹿児島はこれから春にかけてとても大切な産地です。

今年の6、7月に鹿児島を襲った豪雨を覚えていますか。
1時間で100mm以上の降水量を観測した土地もあり、7日間で800mmを超える大雨で土砂崩れや崖の崩落、亡くなった方もいらっしゃいます。そんな中懸命にオクラを出荷し続けてくれた産地を訪問しました。
その後は猛暑は続いたものの、現在は台風も来ず、それでいて適度な雨と環境はいいそうです。これから始まる豆類や来年のオクラについて有意義なお話が出来ました。
大きなオクラ畑。ところどころ白い花が咲いています。最後の出荷分のオクラがなっていました。遠くにうっすらうっすら桜島が見えます。

話題はこの先の天候に移りました。
今年の冬はやっぱり暖冬なんでしょうかねぇ、と聞いたところ、今年の冬は厳しそうだよ、と気象庁の予測とは真逆の推測。どうしてそう思うのですか?と問うと、産地の方が指差したのは「すすき」でした。

???

「普段お月見となるとすすきや萩を取りに山の上まで行って、なんとか揃えるんです。ところが今年はすぐそこでもうすすきが穂を出し頭を垂れている。すすきが早いとその年の冬は早く、厳しいと言われているんです。」
へぇ~。
そう言えば、今年の気象庁の予想は冷夏でしたね。
統計なんかより、案外そんな自然が教えてくれることのほうが当たる気がします。

と、ここまではよかったのですが。

「お月見には相撲と綱引きをするでしょ。だからその運営費にあてるため、町内の家々を回ってすすきや萩を配り、お金をもらうんです。うちは1000円出す、うちは5000円、という感じでね。今年はすすきを集めるのが楽で助かりました。」
そうですか。。。

??
相撲??
綱引き???
お月見に???

あまりに当たり前に言われてしまったので、どうしてお月見に相撲と綱引きをするのか、聞きそびれてしまいました。
宮城では、綱引きは運動会でしかしません。相撲は運動会でもしません。
他の46都道府県では、やはりお月見といえば相撲と綱引きをするのでしょうか。
僕が知らないだけでしょうか。

地域地域で、こうも風習が違うものかと実感しました。

鹿児島の夜は、小さな謎を残し、静かに更けていきます。


2010年10月13日水曜日

アミタケうまい!

お恥ずかしいお話ですが、(たぶん)はじめて「アミタケ」を食べました。
少なくとも我が家や、実家では食べたことないんじゃないかな。

淡白でとてもおいしかったです。

ポン酢がなかったので、近くにあったカゴメ高橋さんいちおしの「トマぽん」(トマト入りポン酢)を大根おろしのかかったアミタケにかけてみました。旨みとコクがたっぷりです。
しかし、誠に残念ながら(当然ながら?)アミタケには合いませんでした。
「トマぽん」のラベルを見ると、おすすめ料理として「水炊き、蒸し鍋、お豆腐、サラダ、焼肉、から揚げに」と書いてありました。「アミタケに」とは書いてありませんでした。
アミタケにも「トマぽん」にも申し訳ない気持ちでいっぱいです。

気を取り直し、しょうゆをかけて食べました。
おいしくいただきました。

まわりの情報によると「アミタケ」は、昔から普通に食卓に出ていた、誰でも知ってるポピュラーなきのこだそうです。
自分の食生活、食体験にはなくとも、仕事柄知らないことは一つ一つ潰していかなければと思います。せめて料理は出来なくても、どの時期にどうやって食べられていたかくらいは。野菜ソムリエでもあるし。

いずれこんな風に、懐かしさに興奮して食べられるようになりたいものです。

こんな風に。(モデル:コープトラベル東さん)

こんな風に。(モデル:男・中澤さん)

山の幸に感謝です。ごちそうさまでした。


2010年10月12日火曜日

顔を描くということは

10月11日、下の娘が通う幼稚園で父親参観日がありました。


園内は、キンモクセイの花が咲き、熟した栗は地面に落ち、雲は高く、園庭で炊かれた焚き火の匂いがふんわり漂い、完璧な秋でした。

その日の内容は、普段どおりの授業(日本語一切なしの英語の授業!何言っているか分からん!)を後ろで聞いて、後半は外で遊び、お昼は園庭に準備された焚き火でウインナーやマシュマロを焼くバーベキュー、というものでした。

上の娘も同じ幼稚園だったので大体の流れは分かっていたのですが、一つだけ以前はなかったサプライズがありました。

子供たちが使う手作りのメガホンに子供たちの似顔絵を貼るのですが、その似顔絵、なんと父親が子供の顔をその場で描く、というのです。

父親たち、どよめいたどよめいた。
それはそうでしょう。子供に顔を描かれることはあっても、自分が描くことになるとは。それも下書きもなしで。自慢じゃないけれど、絵心の全くない父親としてはとても自信がない。

与えられた時間は5分程度。
自分の娘の顔を、真剣に真剣に見ました。ほほう、こんな目をしていたのか、こんな鼻をしていたのか。こんなくせ毛だったのか。母親なら当たり前に分かっていることかもしれません。
ぼんやりと日がな一日眺めることはあったとしても、目的を持ってこんな風に見ることは初めてでした。
5歳の彼女は照れることもなく無垢な目でじっとこっちを見返していました。
大した出来栄えではなかったのですが、自分ではそれなりに似ていると思いました。奥さんには帽子と髪型が似ていると評価をいただきました。


誰かのことを絵に描くということは、その人とじっくり向き合うということなんだと思いました。
特にちゃんと描こうと思ったらなおさらです。
そして逆に、描かれるということは、それだけ一生懸命見られていたのだなとも思いました。


誰かの顔を、じっくりと描いたことはありますか。
その人の、いや自分の意外なことに気がつくかも知れません。


2010年10月10日日曜日

コストコサイズ!

神奈川県川崎にある「コストコ」に行ってきました。

「コストコ」に置いてある商品は、一つ一つがデカイ。
どれもこれもアメリケンです。
日本のものも売っていますが、いずれも「コストコサイズ」。
人気の商品は決まっているようで、みんな巨大なカートにいろいろ入れています。
値札には、1本あたり、100gあたりの価格(ユニットプライス)が書かれていて、安いかどうかがすぐ分かるようになっていました。
でもいくら安くても、鶏肉2kgって・・・。しかも冷蔵・・・。

飲食店などの業務関係の人が多く利用しているようです。だから法人会員の方が個人よりも会費が安い。また、飲食店向けでしょうか、いいお酒も売っているようです。日本酒「久保田 万寿」。ずらっとありました。安くはなかったけれど。ネットでは倍位の値段がつく希少なお酒だそうです(よく分かりません)。

味はどうなんだろう。
気になるところです。

以下、戦利品ですが、さて。
遠目から見るとたいしたことないように見えますが。


みかんより大きいディナーロール36個。523円。

マフィン。総重量2kg。838円。おいしいのは最初の2口目まででした。(量にぐったり)。

466gのBIG。518円。6袋分です。隣の1袋は145円でした。6袋買うと870円。おおっ。

大量目サイズは、まさに共同購入向け。
鮮度の関係ないものはそのままいけますね。
大袋内の小分け品はとってもいいと思いました。
ベビースターは23g×30袋入り。658円。使えます。

小分け、大量目、アソート。そして、驚く楽しさ。
日常と非日常が混じった、とても刺激的なお買い物でした。

2010年10月9日土曜日

あっ!小田さん!

千葉県の横芝にある「房総食料センター」さんへ、年末から年明けにかけての作物の確認に行きました。

東京からだと、特急に乗っても1時間半くらいかかる場所なので、音楽を聞きながら電車で横芝駅へ向かいました。
普段はほとんど聞かないのですが、房総食料センターに行くときはなんとなく小田和正がしっくり来るのです。房総食料センターは成田空港が近く、とても空が広いからいいのかも知れません。
電車に乗り遅れないよう東京駅構内のエスカレーターを降りていると、下から来るエスカレーターにおや見覚えのある人が。

・・・!
小田和正だ・・・っ!

本物でした。

普通のおじさんでしたが、まったくもって小田和正でした。
歌を聞こうとしていたタイミングだったので、それはそれはまさに言葉に出来ないほど驚きました。
東京だと有名人は珍しくないのでしょうが、仙台ではほとんど誰にも会いません。さとう宗幸くらいです。
バタバタと車両へ乗り込むと、静かに電車は走り始めました。

産地状況はというと、極度の水不足で(50日間降水量0!)想像していた以上に苦しい。
里芋の葉は水不足でこんなにも小さく低い。山形で見たのとは随分違いました。
でも迎えてくれた田山さんは、里芋畑の真ん中でいつものやわらかい笑顔で、頑張るしかないね、と言っていました。田山さんはどんなときも、やわらかいのに前向きです。


♪時を越えて君を愛せるか 本当に君を守れるか
 空を見て考えてた 君のために 今何が出来るか 

「たしかなこと」。いい歌です。

帰りの夕空が沁みました。

2010年10月8日金曜日

師匠から。

生協内外にたくさんの師匠がいます。
(みんなこんなへなちょこな弟子を持った覚えはないと思いますが)

コープ九州事業連合の本川さんも大変お世話になっている師匠です。
4年前、カリフォルニアに1週間出張でご一緒させてもらってから何くれとなく気にかけてくれ、仙台に来られると必ず声をかけていただいております。九州事業連合の農産をまとめる立場の方なのに、いつもびっくるするほどさりげないのです。

昨日も「みやぎ生協の産直学習会」のため仙台に行くから顔見せてよ、と声をかけていただきました。
そこで、いろいろとまた教えを頂きました。

自分自身で自分の特長だと思っていたことを「それが気になっているということは、それが君のコンプレックスということだよ。それを克服する努力をしているかい?」とさりげなく一蹴。驚きました。そのとおりかも知れません。昨日上司からもらったヒントがありました。それと符合しました。自分の引き出しの少なさと了見の狭さを実感しました。


本川さんと行ったカリフォルニアの道は果てしなく、どこまでいっても景色は変わりませんでした。

目的地にはそう簡単には着かないものです。

2010年10月7日木曜日

手紙


産直りんご通信
遠藤 直裕様

ほんとうに大変な夏でしたね。ただ家に居るだけでもつらい暑さでした。
生産者の皆さんのご苦労、心労よく分かります。私も真似ごとで野菜を作り始めましたから。
「ぼやき」ではなく真実ですよ。ほんとうに。
ご苦労さまです。味わって食べたいと思います。感謝の気持ちをお知らせしたくペンを走らせました。これからも期待しています。

みやぎ生協の一利用者より



山形県大谷果樹組合の産直りんごはみやぎ生協と30年近いお付き合いです。
遠藤直裕さんは、7人いる生産者のお一人。
りんごの箱に入れている「産直りんご通信」で産地の状況を、毎年生産者の生の言葉で伝えています。
きちんと伝えさえすれば、ちゃんと伝わりさえすれば、生協の組合員さんは分かってくれると思っています。

今週末に企画されている「産直りんごツアー」では、そんなやりとりが飛び交うのでしょう。

とてもとても嬉しい手紙でした。

2010年10月6日水曜日

南郷トマトジュース

今日は、朝、バスで来ました。

バス停から事務所まで1kg(→kmの間違いです。くせでつい)くらい歩きました。最高の秋晴れで、日差しも強く、すこしあせばんだのでキンキンに冷えたトマトジュースが体に嬉しいです。

今日は一日会議です。今朝のいしけんさんのブログは記憶についてでした。忘れてはいけないことがいっぱいあります。何事も、自分の論理ではいけないと気付かされることが多い最近です。毎日勉強だとつくづく思います。よし今日も爽やかに、一日がんばりましょう!

2010年10月5日火曜日

生産者は頑張っている。

今、びっくりするほど野菜が高騰しています。

まいたけが店頭に殆ど無いことに気が付いている人はどれくらいいるでしょうか。
普段は店に一杯並んでいるトマトは、肩身が狭そうにいつもの何分の一かのスペースしか並んでいないことに、どのくらいの人が気が付いているでしょう。

野菜だけではありません。

野菜の「種」がひっ迫しているそうです。
今日わざわざ事務所に来てくれた、いつもお世話になっている仙台市内の農家、相原さんが、今年の秋かぶの種の確保に大変だったそうです。
種屋さんに注文すると、「ない」の返事。聞くと、かぶの一大産地である千葉で、夏の暑さと干ばつによる水不足で、一度蒔いた種が全てやられ、もう一度種を蒔きなおしたそうです。言い換えれば、一つのかぶをつくるのに、倍の種を使ってしまったということ。
なんとか相原さんは融通をしてもらったそうですが、「種」が売り切れ、なんて誰も思わないでしょう。
私も思いませんでした。

相原さんのかぶはなんとか順調だそうですが、今、葉物が思った以上に発芽に時間がかかっているそうです。理由はしとしとと続いている雨。気温はまずまずあるのですが、地温(地面の温度)が上がっていないそうです。納品日(企画)は決まっているので、遅れるのを見ているわけにはいかない。急遽、畑に被覆資材を敷き、寒さ対策をしたそうです。

いつも笑顔の相原さん。

生産者がこんなに頑張っているのに、へこたれてなんかいられませんね。

2010年10月4日月曜日

太宰のふるさと金木から

太宰治のふるさと、青森県金木(かなぎ)町から、長いも生産者の其田さんがいらっしゃいました。

共同購入では2年前から「其田さんの砂丘長いも」として、紙面でご案内しています。其田さんの長いもは今年からコープあおもりの産直品にもなりました。写真は去年の収穫のようすです。

青森の組合員さんが畑に来て交流会をしたりと、栽培以外もとても熱心な生産者さんです。その真面目さ、笑顔からにじんでいるでしょう?毎年仙台に来ないとしっくりこないんだ、と嬉しい言葉をもらいました。


昨年の冬、テルさんと一緒に収穫時期にお伺いし、帰りに其田さんおすすめの斜陽館近くの雲祥寺に寄りました。
ぞんざいにおいてある卒塔婆には「黒い鉄の輪」がついてあり、その輪を廻してじっと止まれば極楽へ行き、止まりそうになって逆にまわれば地獄へ落ちると言われたそうで、幼い太宰治は止まるまで何度も何度も廻した、と名作「津軽」に書いていました。
なんとそのぞんざいに置かれている卒塔婆は実際に太宰が廻したものだそうです(住職より)。
もちろん廻してみました。
結果は・・・、テルさんのために内緒にしておきます。
悲喜こもごもです。

今年の長いもは、前評判ほど豊作ではないけれど、平年並ではいけるようだ、とのこと。青森全体では、良し悪しに大きくばらつきがあるようです。
それでも他の作物に比べれば、少しは明るい話が聞けました。
農作物がどれもメタメタな今年。みんなが夏の暑さを忘れた頃に、どっと影響が出てきそうです。

今年の卒塔婆の鉄の輪は、何度廻しても止まってくれません。



2010年10月3日日曜日

まちあるき。


久しぶりに仙台の街中へ、一人で買い物に出かけました。
時間があったので、なんとなくぶらりまちあるきをしました。

江戸の昔から、「芭蕉の辻」と呼ばれている十字路。かつての仙台の中心地も今では裏通りに。

全農みやぎ直営の産直レストラン「COCORON」。新鮮野菜が売れていました。看板の電気が半分消えてて残念!熊谷さん、何とかしてあげて!

「いろは横丁」と読みます。昭和レトロがのこる伊達な横丁です。60年以上の歴史があるそうです。戦後のドサクサから自然発生した市場が前身とのこと。
立ち呑み屋や蕎麦屋、おしゃれな喫茶店に雑貨屋さん。タイムスリップ気分に浸れます。

学生時代によく通った古本屋さん。まだ健在です。おおっ、目の前を素晴らしいスピードで自転車が駆け抜けて行きました。早すぎて見えない。

 
杜の都のシンボル、けやき並木は、新しく出来る地下鉄の工事中。平成27年に開通予定です。

日が暮れるのがすっかり早くなりました。