2010年11月29日月曜日

トマトときのこのつどい。

私の担当している委員会で、「メンバーのつどい」がありました。
組合員さん主催の生協のお祭りです。県内各地で年に2回行われます。

参加される方は、誰でもOKです。基本的に無料。一般的には地域の組合員さんが集うのですが、まだ生協に入っていない方も来られます。初夏のつどいでは、バナナをテーマにわいわいしました。

今回は「トマトときのこで産直米をおいしく食べよう!」がメインテーマ。

トマトのカゴメさんと、きのこのホクトさんの全面的なご協力を頂き、トマトときのこのおいしいお話と、おいしい試食と、きのこの収穫体験と、お楽しみレシピと、おみやげと。盛りだくさんの内容でした。
そして気になる参加者数は・・・。過去最高の29人!も来ていただきました。私たちの委員会としては最高記録でした。びっくり。

カゴメの高橋さんからは、トマトのなるほど話しと今夜から使える話をたっぷり教えてもらいました。
ホクトの北村さんと岩崎さんには(なんとこのつどいのためだけに長野から来てくださった!)、かけあい漫才のような息のあったお話で、へぇ~と感心しつつも、どっかんどっかんみんな大笑いでした。

「これからきのこの刈り取りをしたい方、帰ったらむこう3軒両隣にホクトのきのこをおすすめして下さい!おすすめするという方手を挙げて!」と北村さんが言うと、手が挙がる挙がる。
さすがです。

株とり体験も大賑わい。

小さい女の子も興味津々。これなんだ?
大好評の浅漬。
トマトの豚汁。見た目よりずっとおいしいです。

「トマトを加熱するというのが私的にはビックリでした」
「2才の息子がトマトが大嫌いで困っていたのでトマト入りの豚汁は是非作って食べさせてあげたいと思いました」
「きのことトマトの浅漬を食べたら目からウロコでした。さっそく我が家までも作ってみたいと思います。」
「ブナピーを今まで買ったことがなく、今日、ブナピーを食べてみてくせがなかったので、きのこがきらいな娘でも食べてくれると思いました」

意外性に驚いて、おいしくて喜んで、困りごと解決にもなりそうで。そして楽しくて。
みんな大満足してくれたようでこちらも嬉しくなりました。そしてほっとしました。

委員会の皆様大変ご苦労さまでした。
そして、準備にご尽力いただきましたホクトのくさなぎさんをはじめ、両社の皆様本当にありがとうございました。

2010年11月26日金曜日

サンタが街にやってくる!

少し前に、娘がサンタクロースへ手紙を書いていました。

彼女が通う小学校の校長先生が、自費で「サンタクロースへの手紙」を全校児童へ買い与えてくれたそうです。
この手紙は、「日本・フィンランドサンタクロース協会」主催の企画「サンタさんへ手紙を書こう!手紙を書いて、サンタを街へ呼ぼう!」というもの。

この手紙を投函すると、サンタが住んでいるフィンランドの「フィンランドサンタクロース中央郵便局」から国際郵便で、サンタ本人から(!)手紙が届くのですが、日本全国で一番手紙を出してくれた県に、サンタクロースその人がフィンランドから来てくれるというのだから凄い。サンタですよ、サンタ。
ここがフィンランドのバニエミという街にある郵便局だそうです。
毎年150国からここへ手紙が来るそうです。

彼女もなにやら一生懸命書いていました。
そんなみんなの思いが届いてか、なんと、全国で一番手紙を送ったのは、2位の熊本を大きく引き離しダントツで宮城県でした。
仙台の冬の名物、光のページェントの真っ最中に、サンタが街にやってくることになりました。
一番忙しい時期でしょうに。ありがたいことです。

今日で8歳になった娘は、妹と一緒にそのニュースにとっても喜んでいました。
サンタクロースはいつまで彼女たちのもとへ来てくれるのでしょうか。今年も来てくれるという保証はありません。彼女たちにとっては、これからが踏ん張りどきです。

去年の12月24日は、トナカイのためににんじんを、サンタクロースのためにクッキーと水を用意していた彼女たち。

やわらかい心、大切にしてあげたいものです。

2010年11月25日木曜日

リレー

手元のノートに走り書きで書き留めたたくさんの断片は、生産者の思いの一部でした。

去年の7月、JAきたみらいの訓子府(くんねっぷ)地区で行われた「圃場巡回」に参加させていただきました。


「圃場巡回」とは、生産者みんなで、みんなの畑を見て回り、生育状況の確認や病気の発生などを発見、指摘したり、順調に進んでいるところの取り組みをみんなで共有したりする活動のこと。


聞く話によると、一般的に農家の方々はそれぞれに独自のノウハウを持っていて、なかなか他の人へは教えないそうです。でも、ここ訓子府のみなさんは、部会内でそれぞれの取り組みを交流し、部会全体でよりよいものを作ろうと力を合わせているのでした。

圃場巡回のことを聞いて、もっと玉ねぎ、じゃがいものことを、訓子府のことを、生産者の思いを知りたかった僕は、生産者の皆さんと膝つき合わせていろいろ話が出来る機会だ!と思い、一も二もなく「参加させてください!」とお願いし、参加させてもらったのでした。

圃場巡回が終わったあとは総勢80名くらいで大焼肉大会が開かれるのですが、ここぞとばかりに各鉄板をまわって、皆さんといっぱいお話をしました。
そして、聞いたことを忘れたくなくて、ノートにいろいろ書き付けておきました。

・川井さん(じゃがいも)
「減農薬をやり始めたのはたしか平成9年から。他の地区からは、出来ないと言われたんだ。初めは傷んで失敗もあった。でも、さきがけの10人がやりはじめ、出来ることを見せてくれたから、みんな出来ると思えたんだ。」

・佐々木さん(玉ねぎ。初代部会長?)
「減農薬の玉ねぎが出来た大きな理由は、人材が揃っていた。なんと言っても小中さん。訓子府はなんでも最初に取り組んだよ。消費地に期待すること?そうだね。産地でひょうが降ったら、「ひょうが降ったんだね」と分かってくれる消費地になってほしいな。ただの市場流通ではそうはいかないと思うから。」

・林さん(玉ねぎ)
「後継者がいるから責任がある。俺達はリレーだと思っているんだ。上から受け継いだものを、次へ受け継がなければいけない。農家には守るべきものが4つある。財産、土地、血筋、墓守。次へ受け継ぐのが俺達の責任だと思っている」

・斉藤さん(じゃがいも)
「私たちの部会は、自分たちで方針を決める。ルールを決める。自分たちで決めたルールだから、守る。選ばれる産地でありたい」

・林さん(玉ねぎ)
「農薬のカウント(散布回数)の少なさは本当に本当に厳しい。苦しい。でも、安全なものを届けたいんだ。安全なものを安定的な量で。これが大切だと思っているんだよ」


昨日、訓子府の産直じゃがいもの生産者2人(斉藤さん、得能さん)、産直玉ねぎの生産者6人(平田さん、太田さん、及川さん、山本さん、細川さん、須川さん)がわざわざ仙台に来てくれました。玉ねぎの平田部会長から、これからも末永くよろしくお願いします、と言っていただきました。
その言葉を聞いて、去年の7月、バーベキューの煙に包まれてみなさんから聞いたお話を思い出したのでした。

高い、安い。多い、少ない。今年のことだけでは語れない。来年もあるんだもの。そう平田さんはお話されました。ものの売り買い、やりとりだけでは、未来へは続かない。生産者のみなさんは、これからもずっと玉ねぎを、じゃがいもを作り続けていかれるのだと思います。リレーのバトン、しっかりつないでいきたいと思いました。
みなさん、ありがとうございました。

2010年11月23日火曜日

福島、トマトの旅 ~南郷トマトはとってもまいう~

福島県はとってもとっても広いのです。
北海道、岩手に次いで、日本で3番目に大きい県なのです。

今回、日程が厳しかったので、福島県内のトマトの産地を一度に2箇所回ったのですが・・・。
遠かった・・・。

朝8:30に福島市(地図上)を出発。
南会津南郷地区(左下)へ行き、そこからびゅーんといわき市(右下)へ。

南郷は毎年2~3mの積雪がある豪雪地帯。一方いわき市は、雪は年に1度降るかどうかだそうです。同じ福島県内なのに、こうも違うのです。
そんなこんなで、福島市へ戻ったのが、夜の7:30。総走行距離、600km。北海道でもないのに。
運転してくださった福島丸果の新関さん、佐藤さん、大変ありがとうございました。

福島県南会津町の南郷地区は、「南郷トマト」というブランドのトマトをつくっているのですが、実は福島県内ではあまり売られておらず、主に関東へ出荷されているそうです。東北の共同購入では、みやぎ、ふくしまでご案内しています。

南郷地区の特長である豪雪を利用して、「雪室」予冷で電気使用を抑えた予冷庫も持っています。
(画像はJA会津みなみのHPより)
標高が高く、高いところでは標高700mを超える畑もあります。お盆過ぎに一気に気温が下がり、一日の気温差が大きいので、高品質のおいしいトマトが出来ます。特に9月以降がおいしい。共同購入での扱いは毎年最もおいしくなる9月~10月の初めまで。

南郷トマトの凄いところは、選果の厳しさ。
1個1個を特殊な皿に載せ、光センサーで糖度や酸度を計測。まるで果物を選果しているようです。年間で数ヶ月のために、この施設は建てられました。品質向上には一切の妥協がありません。
(画像は以前のものです)
初めて訪問したときは、こんな山の中に、こんな凄い産地があったのか、と思ったほどです。

今年はさすがの南郷地区も暑すぎて、トマトのなりが少なく、大変な年でした。そんな中、優先的に共同購入に出していただきました。感謝感謝です。

新しく作ったというドレッシングを味見しました。
その名も「南会津のトマトたっぷりドレッシング」。
最高においしく、農協の売店でつい3つも買ってしまいました。
スパゲッティにかけてもいけそうです。また、今開発中の商品も味見をさせてもらいました。なんと、みどりのトマトのドレッシング。でも、これが抜群にうまい!
商品化が待ち遠しいです。

迎えてくれるこちらのみなさんはいつもとても穏やかで、環境の厳しさをすすんで語ることはありません。だから、凄いなぁと思うのです。
厳しさは、強さを育む。
ここのトマトを食べると、そしてここの皆さんとお会いすると、いつもそう思います。

まいう~の秘密、ここにあり、です。

2010年11月16日火曜日

人生食堂100軒

誰にでも、お気に入りの食堂、忘れられない食堂があると思います。

放送作家の小山薫堂という人が書いた「人生食堂100軒」という本を読み、自分にとっての人生食堂はどこかなと想い巡らせてみました。


父が仙台駅前の百貨店に勤めていたので、子供の頃一人バスで仙台の街へ出たときは、そこの屋上のステーキ屋でガーリックハンバーグを食べるのが何よりの楽しみでした。父は幼い僕が座る向かいの席でコーヒーを飲みながらニコニコしていました。今はもうその百貨店がありません。

近所にイタリア食堂があり、そこのカルボナーラが最高でした。就職したばかりだった僕とその時の彼女は、あまりのおいしさに感動し、そこで結婚式を挙げることにしました。今もその店以上のカルボナーラには出会っていません。数年前に別の店になりました。

初めて父と二人で居酒屋に行って食べたたらの芽の天ぷらはしみじみ奥深いおいしさでした。

5歳だった娘を連れて八木山ベニーランド(遊園地)に行き、軽食コーナーで二人でカレーを食べました。味以上においしかったことを覚えています。彼女はいつまで覚えているのだろう。

矢澤農園での農業研修最終日に食べた矢澤さんの採りたてのアスパラ、美味しすぎて3人前も食べてしまいました。研修の充実感が一層おいしくさせたのかも知れません。

名寄にある「美音福」という食堂で食べたオムライスは、誰もが原風景として持っている味、懐かしくてたまらない味でした。いろいろなことを思い出しながら食べました。


思い返してみると、素材ももちろん重要ですが、どんなシチュエーションで、誰と食べるかがとっても大切だと感じました。そして、それは外食も中食も、内食も一緒だと思います。

今、かぼちゃにつけたアンケートがたくさんたくさん返ってきています。
「こんなにおいしいかぼちゃは生まれて初めて。ありがとう。」

人生食堂はどこにでもあるのだな、と感じています。
今、食べることに関わる仕事が出来て、本当に幸せなことだと思いました。

2010年11月13日土曜日

ゆりねいいね。

北海道は北緯44度のまち名寄市から、いつも大変お世話になっている「JA道北なよろ」の石山さんがゆり根の宣伝販売会のために来仙されました。

石山さんは「いしけん部長の『名寄(なよろ)に寄ろ~な!』」という刺激的なブログを毎日更新されていて、気分が曇りや雨の日も、いつも元気をもらっています。笑わせられながらも考えさせられるけれどやっぱり楽しい、そんなブログです。

今日はみやぎ生協の幸町店でゆり根の宣伝販売会があるということだったので、娘を連れてゆり根を買いに出かけました。11:00ころに行ったのですが、売り場では人が集まっていました。
あとでぐるっと店をまわったのですが、いろんな試食やマネキンさんも立っていたのですが、ゆり根が一番の集客でした。

石山さんから生まれて初めての名刺を頂いた5歳の娘は、車の中で練習してきた自己紹介のあいさつもきちんとすませ、試食のゆり根ごはんもいただきすっかりご満悦。5個入のゆり根を購入しました。

そうしている間にも次から次へと組合員さんがやって来て、石山さんやホクレンのイケメン七戸さんは、まだまだ仙台では知名度の低いゆり根を丁寧におすすめされていました。いちばん手前が石山さんです。奥に見えるのが七戸さんです。ホクレンさんはイケメンが多いです。
みんなみんな買っていました。

帰宅後、おすすめレシピを見ながらかき揚げ、ゆり根ご飯、梅肉和え、ゆり根カレーを作ってみました。どれもほっこりしてゆり根がおいしい。うちの奥さんは昔からゆり根が大好きな人なので大喜びしてくれました。実は僕が初めてゆり根を食べたのも奥さんの実家でした。

ゆり根のかき揚げ。
三つ葉とえび、いかを入れました。さくさくほくほくでした。

ゆり根ごはん。
子供たちと作った梅干を一緒に入れて炊きました。優しい味でした。

ゆり根カレー。
昨日のカレーにゆり根を入れてみました。いつものカレーが一味変わりました。

意外と簡単でおいしい。
5個全部なくなってしまったので、また明日買いに行こうと思います。

この間ずっとゆり根拡販のために日本中を飛び回っている石山さんは、疲れなど微塵も見せずむしろとってもはつらつとしていました。名寄で見る笑顔そのままで、全然疲れていないとおっしゃっていました。

いしけんさん、おいしいゆり根とパワー(と名刺)をありがとうございました。

2010年11月11日木曜日

待っていた声、届き始めましたよ。

今年の9月18日に、有機栽培の産直にんじんやごぼうを頂いている一戸さんを訪問しました。
目的は、状況の確認と「産地を伝える企画」の打ち合わせでした。
その時決まった企画が、これです。



その日一戸さんはこんなことを言っていました。

「産地に来ればみんな規格外品でも全然良いというのさ。本当にそれが商品として成立するのか、本当に消費者に受け入れられるのか、それが一番知りたいんだよね。あといつも思っていることとして、「規格外」と言うけれど、その「規格」って産地で勝手に決めてしまっているんじゃないかな。自分で「これはだめでしょ」って。消費者の本当の声が聞きたいよね。」(出張日記9月20日より)

セット内容は小玉の玉ねぎ、じゃがいも、細いごぼう、割れ・欠け・変形のにんじん。以上4品。
窮状を伝えるメッセージと、その形状、大きさを生かしたレシピを付けました。(エプロンの杉山シェフ作)

そして11月1週。いよいよ受注です。
なんと、2500人を超える組合員さんからご注文をいただきました。
でも、喜ぶのはまだ早い。共同購入は見て買えないから、みなさんめいめいが掲載写真をもとに、イメージを膨らませて注文されるので、必ずギャップがあるものなのです。
だから、届いた後の反応が一番肝心です。

喜ばれるだろうか。がっかりされるだろうか。それなりね、と思われるのか。一戸さんの思いは伝わるのか。
僕も不安でしたが、今回コーディネートしてくれたエプロンの堀江さんは、もっと不安だったようです。

アンケートが返ってきました。じゃんじゃん来てます。
その内容は・・・。

不安は杞憂でした。


「人の容姿が様々あるように、野菜にもあると思います。形や見てくれではじかれてしまう商いに疑問を感じています。「理由あり野菜セット」のような取り組みは生協だからこそどんどんやってほしい企画です。生産者と消費者の両方を守るとてもよい企画です」

「小さ目の玉ねぎやじゃが芋は、使いやすくて重宝します。人参の割れや変形は全く気になりません。おいしかったです。添付してあったレシピが役に立ちました。この野菜セット、度々載せてください。また利用します。」

「姿・形は気にしていません。安全・新鮮・美味しいものを求めています」

「今年の夏は本当に日本国中異常な暑さでした。その中で一戸さんのお仕事に頭が下がる思いです。少しでもお役に立つことが出来ればと思い購入しました。日本の農業はどこに行こうとしてるのか心配です。」

「北海道産のじゃがいもと玉ねぎの箱買いをしたばかりでしたが、応援ボックスということで、少しでも協力出来れば・・・と思い購入させて頂きました。さっそくシチューや煮物、汁物に利用させていただきました。あたたかい気持ちでみんなで食べました。大変とは思いますが、元気で頑張って続けていって下さいネ。」


一戸さん。待っていた声、届き始めましたよ。

2010年11月10日水曜日

本わさび丼

宮城県内にはたくさんの温泉があります。

有名なところでは、日本三御湯のひとつ「秋保(あきう)温泉」や、日本国内に11ある泉質の9種類が揃っている「鳴子温泉」などがあります。どれもいい温泉です。どれもちょっと立派です。

我が家でもよく日帰りで行くお気に入りの温泉があります。仙台から北西約50kmにある地元の温泉です。ふだん着の温泉です。

大広間ではたいてい近所の年寄り達がめいめい持ち寄った漬物や煮物などをつまみながら土地の言葉で何かをしゃべっています。夕方4時からは400円で入浴出来るので、夕方からも結構お客さんが来ます。山裾にあるその温泉のまわりには何もなくて、秋は紅葉と風にゆれる秋桜が綺麗。露天風呂で星の散らばった夜空を見上げると、その時だけはからっぽになれます。

その食堂に変わった丼がありました。
その名も「本わさび丼」。

わさびと言うと静岡が有名ですが、意外なことに宮城にも産地があるのでした。この地域は綺麗な湧水が豊富なため、上質のわさびが作られているのです。
とはいえ、本わさび丼ですか。
価格は500円。
どんなもんでしょう。試しに食べてみることにしました。

わさびは先っぽではなく、茎からするといい、とお店の人に勧められました。
ちなみに薬味としては、先は辛味が強く、茎部分は甘みがあるので、交互にすると辛味のバランスがいいそうです。

自分ですりおろしたわさびを出汁醤油に溶いて、ご飯へかけ、かっこむ。
ツーーーン!。
辛い。けれどうまい。けれど辛い。でもうまい。
すりたての本山葵はねっとりとしていて、辛いのに不思議と甘みがあるのです。

これは、大人に許された贅沢だ、と思いました。

地域おこしの一環で、休耕田を利用してまちぐるみで作られている本わさび。本わさびはなかなか高価なこともあり、全農みやぎの野菜ソムリエ熊谷さんのご提案で、夏季に共同購入でもこちらの本わさびをご案内しましたが、なかなかどうして、そんなに利用があるわけでもありません。

でも、売れる、売れないだけでは語れない大切なこともあるよな、と辛味に目を潤ませながら思ったのでした。

「わさび丼」は、宮城県加美町の「やくらい薬師の湯」の食堂で食べられます。


2010年11月9日火曜日

言ってるつもり?

言ってるつもりでも、全然伝わっていないことはたくさんあります。

先日、配達現場の職員対象に、共同購入の農産セットセンター見学・学習会がありました。

こちらが知っていると思っていることも、みな初めて知ることばかりだったようでした。
毎週、注意喚起や学習資料として、配達現場へ発信している「Q&A」についても、中には知らない人もいたようでした。

改めて、二つのとても当たり前のことに気付かされました。

ひとつはこちらの伝え方が全然不十分だということ。
もうひとつは、こちらの思いと受け取る側の思いは、温度差があるということ。当然です。
そこをこちらが忘れてしまうと(想像できないと)、すれ違いは大きくなり、溝が出来てしまうのです。

いろいろな情報を発信することはとても大切ですが、自分が燃え上がって受けての温度を想像できなくなってしまうと、どちらにとってももったいない。

そして、こういう時は、受け取る側ではなくて、送る側に責任があることも自覚しました。

言ってるつもり、は言ってないことと同じかも知れません。


今回見学に参加してくれた職員の皆さんは、一様に真剣で、その思いに応えなければと思ったのでした。

2010年11月8日月曜日

出番待ち

土曜日に我が家の2年生が通う小学校で学芸会がありました。

去年の学芸会は、開催までが大変でした。

我が家にとって初めてだった去年の学芸会は、多くの制限があり、観覧席はガラガラでした。観覧出来るのは両親と兄弟だけ。観覧できるのは自分の子供が出る演目だけ。
去年の今頃は、「新型インフルエンザ」が猛威を振るっていた時期で、度重なる学級閉鎖のため2度の延期の末に、日毎に学年毎に、それも平日に行われたのでした。去年のことなのに、すっっっかり忘れていました。娘は、こんなに人が来ると思っておらず、とても緊張したそうです。

今年とても驚いたのは、体育館前で自分の子供達の出番を待つ父兄の皆さん。
公演中は中へ入れないから外で待つのです。体育館の入り口前でこんなにも人が待っているのは初めて見ました。自分の子供の出番が終わったら帰るからなのか、父兄が入れ替わりで体育館へ入っていました。単純に席が少なかったからかも知れませんが。

自分の子供のころは、自分の子供が出ていなくても、地域の人達が最初から最後までみんなで見ていた気もします。そう思うと、のんびりした、あたたかい時代だったのだなぁ、と思います。

校内オーディションで勝ち取った木琴パートを首尾よく演奏した娘は、普段より少し頼もしく見えました。


2010年11月5日金曜日

すごいごま

少し前、種子島に出張した一連の出張の時のことです。
あの翌日、九州のある農家さんのお宅を訪問しました。

そこでとてもとても貴重なものを見せていただきました。

国産の、有機栽培の、「ごま」です。

そもそも「ごま」って、どのようになるか知っている人、そんなにいないんじゃないかなぁ。

これがごまです。

これがごまの実。

乾燥したごまの実をぱんぱんとたたいて、ごまを出します。

近づくとこんな感じ。

初めて見ました。

まだ炒っていないから香ばしさはないけれど、その貴重さで感動しました。

今日本で食べられているごまは、99.9%輸入品だそうです。
輸入量16万トン、国内生産量200トン。

こちらの農家の方も、自家用で遊びで作ったんだぁ、と言っていました。
でもこの貴重品、欲しがる人きっといるね。

どこ?だれ?ふふふ。秘密です。






2010年11月4日木曜日

おつかれさまの国

コープさっぽろで果実分類を担当されている佐藤バイヤーから電話がありました。
「おつかれさまです!」お互い努めて明るく言い交わしました。

コープさっぽろさんには常日頃からとってもお世話になっていて、いろんな会議や会合でお会いすることも多く、多くの方々からいろんなことを教えていただいています。
なかでも佐藤バイヤーは年齢も近く、とても良くしていただいております。

今、企画作成は年末、そして年始。
僕の頭の中はすでに1月20日ころで、もう正月休みも終わり、忙しない日常が戻りつつある、そんな時期です。もう2011年かぁ。雪も降っているだろうなぁ。

今現在も天候の影響でものがある、ない、など密かに大騒ぎです。でもお互いあえて言葉にしてその話題には触れませんでした。
年末のみかんの話などの情報交換をしながら電話を終えました。


一日に何度も繰り返す そのことば
もしかしたら「こんにちは」よりも 多いくらい
そのひとのつかれに「お」をつけて 「さま」までつけて
「おつかれさまです」と声かける ぼくらの日々

つらいのはわかってる だけどわからないよ
誰だってそれぞれ 隠した切なさは
ほんとうはいえなくて だからいうのだろう
ありがとう 大丈夫です おつかれさまです
              (おつかれさまの国)


みんな、毎日が踏ん張り時です。

2010年11月3日水曜日

ほしいも学校

男・中澤さんへ産地から箱入りの干しいもが届きました。ギフトむけの箱で、こんな箱でもらえば干しいももちょっと素敵な贈り物です。

撮影用のサンプルのようだったので、撮影のあとはよしみんなで試食だ!
勢い込んで箱を開けると、なんと!!!








!!!!!

本でした・・・。

椅子からずり落ちそうになる男・中澤さん。
事務所でも転ぶのか!

産地で新しく干しいもの本を作ったそうです。総ページ数425ページ。
箱にはちゃんと干しいもも入っていました。

最初はずっこけそうになりましたが、その本を開いてみると、それはそれは、超力作でした。
歴史、作り方、味、大きさ、ツヤ等々。目次には「干しいもと重力」なんてあります。どんな内容なんだろう。
商品もいろいろ載っていました。


干しいもを干す網やスライスする器具などの写真も満載。




そして、この本の極めつけは、「干しいも学校 校歌」。

♪踏みしめる大地から 生まれる星がある
  ほしいも ほしいも それはキラキラ光る希望の星
 飾り立てず ありのままに 生きる勇気をあたえてくれる
  ほしいも ほしいも 欲しがる人は 星をつかむ

 ほしいも ほしいも 
  いつもそばに いてほしい
 ほしいも ほしいも
  いつもそばに いてほしい



応援歌もありました。

ほしいも ほしいも おいしいもん
ほしいも ほしいも うれしいもん 
ほしいも ほしいも たのしいもん
ほしいも ほしいも もっと ほしいもん

そのままそのまま それでいいんだ
それでいいんだ じゅうぶんだ

それでいいんだ じゅうぶんだ
ハイ
それでいいんだ じゅうぶんだ
ハイ
(好きなだけくり返す)


ここまで熱いと、「この本は誰がどこで何に使うのだろう?」なんて考えてもしょうがありません。

「一途」。

その一途さに感動しました。