2012年10月31日水曜日

ジュニア

紀ノ川農協の生産者のお二人が仙台に来てくれました。

今年は、7月26日の理事懇談会に、仙台に松本専務が来てくれました。

そして、9月14日の産直提携協議会で、消費者に直接思いを伝えることができたら、と井上さんが言ったことをきっかけに、今回来仙が実現しました。
提携協議会の時です。


今回来ていただいたのは、「初代産直世代」の有機キウイ部会長の井上さんと、「産直ジュニア」のはっさく部会長の岡さん。

前回の理事懇談会では、「若い担い手が中心となっている。その取組に脚光を当てたいと思っている」という松本専務のメッセージがありました。

提携協議会では、産直をはじめた親の世代を引き継いだ「産直ジュニア」という言葉を初めて聞きました。


今回は、親の世代の気持ち、ジュニアの気持ち、どちらも直接組合員さんにお話してくれました。

どうして後継者になったの?という問いに、僕と同い年の岡さんは、「洗脳かなぁ」と照れながら冗談半分(半分かなぁ?)で言っていました。親の背中を見ていて農業をしようと思った、と言っていました。

岡さんが産直を継ごうと思った気持ちを話す横で、井上さんは、まるで自分の子供が話しているのを聞くかのように、斜め下を見ながら照れくさそうでした。

そしてちょっと誇らしそうにも見えましたよ。
なんとも言えない、親の世代の表情だなぁと思いました。

誰の子ども、ということはなく、地域の子どもであり、地域の後継者なんだなぁと、その表情が無言で語っているような気がしました。


井上さんは、前の日に僕にこんなことを言ってくれていました。

「子どもたちの前では絶対に、大変だ、とか辛いとか苦しいとかそういう言葉は出さないようにしようって嫁さんと決めていた。意識的にそうしていた。産直やっていて、農業やっていて良かったこと、嬉しかったことを話すようにしていた。子どもたちが親の背中を見て、この仕事に、産直に誇りを持って欲しいと思っていた。実際大変なことはいっぱいあるけれど、百姓ってええじゃん!って思ってもらえたらいいよね。」


お二人、ありがとうございました。

これからもずっとよろしくお願いします。

2012年10月30日火曜日

花巻から来ました!車で!


左から、和歌山県紀ノ川農協の有機キウイ部会長の井上さん、僕と同じ部署の金子さん、はっさく部会長の岡さん。

いい笑顔です。

特に、金子さん。。。

半ば無理やり呼ばれた金子さん、岡さんとサッカー談義で意気投合していました。

岡さんの左手は、JAPAN的な何かなのだそうです。

僕はサッカーがあまり分からないので、その意味するところがよく分かっていません。

また今度チラッと教えて下さい。


何事にも、一生懸命が一番です。

不発弾騒ぎもなんのそのです。花巻から車で来ますよ。そりゃ。元気ですから。

岡さんは、朝、仙台空港の不発弾発見、空港閉鎖!のニュースを聞いて、ウキウキしたと言っていました。

台風前の子どものようです。

分かります、その気持ち。

大変なことも、一生懸命乗り越えれば、きっと楽しくなるような気がします。

井上さんと岡さんを見ていると話しているとそんな気になります。

ちゃんと覚えているんだ

朝、父親の携帯を使って、母親からメールが来ました。

「Happy Birthday!たまに顔を見せなさい」

今週末、顔を見せに行こうと思いました。


案外と、いろんなことを覚えているもんです。

そんな風に大人になってもずっとちゃんと覚えているのなら、楽しいことを一つでも多く、子どもたちに。そう思いました。

たぶん、今の僕もそうやって出来ているのです。


 ちゃんと覚えてるんだ ちゃんと覚えてるんだ
 ちゃんと覚えてるんだ こんなに
 (あんまり覚えてないや)

2012年10月28日日曜日

房総秋祭り


2年に一度開催される、千葉房総食料センターのお祭り、「房総秋祭り」。

大型バスが何台も来て、大賑わいでした。
産直を一緒に取り組んでいるコープネットや東都生協など、いくつもの団体様のご一行でした。

まずは芋掘り、ごぼう掘り。


土がかなりふかふかです。

生産者の方に指南いただき。

大収穫。

子供も大人も、みんな大はしゃぎです。

子供も、

大人も。


別会場では、里芋の調整、落花生の調整体験が出来ました。
里芋。
これから小芋、孫芋を手作業で取るのです。普段も手作業。

炒り用の落花生。
畑で干していたものを一つ一つ取る作業。普通は機械での作業。

体験は、楽しい。

ここには、見たり聞いたり読んだりでは分からないことが満載です。


出店もバラエティに富んでいて、どれもおいしかった。
出すものも準備も値段も、全部生産者が決めて実施するそうです。

辛味餅おいしかったなぁ。搗きたてだったし100円だったし。

紀ノ川農協の紀ノ川柿も売っていました。

今回途中からけっこうな勢いで雨が落ちてきて、プログラムが急遽繰り上げになったのですが、それでも楽しかった。すっかり楽しんでしまいました。

仙台から始発の新幹線と高速バスで3時間半は少し遠かったですが、次は誰かと一緒に行きたいなと思う、飾り気はないけれど、あたたかいお祭りでした。

房総食料センターのみなさん、ありがとうございました。


ちょっと最近バタバタし過ぎていて、いろいろと消化不良なのですが、ちょっとしたら立てなおして、次なる何かに活かしたいと思っています。だから忘れないように書き留めておきます。


帰りの高速バスを待つ間、畑に「ボッチ」がありました。
炒り用の落花生を畑で乾燥させているのです。

なんだかこっちに向かって歩き出しそうです。少しずつ。ずりずりと。
いやいや、気のせいです。

気のせいですって。。。


早く立てなおそうと思います。。。

2012年10月26日金曜日

もう一人のきのこ組

一見無機質に見えるものでも、その後ろには人がいます。

それに気がつくと、ものの見え方が変わってきます。

さらに、その人の「思い」に触れたならば、なおさらです。


大の大人が、嬉々としてきのこを語る。

もしかしたらこの人、仕事抜きでも、きのこ大好きなんじゃないだろうか。

ん?

今日はここの研究所の人たち、きのこ狩りに行っていて不在?

きのこ狩り?


きっと高尚な目的があってのことなのでしょうが、その言葉の端々からはきのこ大好きオーラが出まくりでした。


一方では、ひたすら目の前のえりんぎをカットして計ってカットして計っている人もいて。

カットして計って、カットして計って、カットして計って、カットして計って、カットして計って、カットして計って・・・。


その光景を見ていたら、ちょうど2日くらい前からずっと聞いていた、「彩り」という歌を思い出しました。


 僕のした単純作業が この世界を回り回って
 まだ出会ったことのない人の笑い声を作ってゆく
 そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える
 モノクロの僕の毎日に 少ないけど 赤 黄色 緑
(彩り)


誰しも、与えられた時間はそんなに長くないのでしょうから、一つ一つの機会は貴重です。
二度とない機会かもしれません。

だからこそ、その長くない時間の中で、出来るだけものごとの背景を知ることができたら、自分がもっと豊かになると思いました。


そして僕たちは、心の中のきのこ組にもう一人、えのきくんを加えたのでした。

2012年10月25日木曜日


仙台市の小・中学校音楽発表会があり、午前中仕事を休んで聞きに行きました。

3年に一度の発表会で、たまたま娘の学年が選ばれたのでした。


歌詞の意味を知ってか知らずか。

一番はじめの学校の子どもたちが最初に歌った歌は、「Smile Again」という歌でした。


 やさしいことばなんて やくにたたないことがあるよね
 じぶんだけでたたかわなくちゃ いけないときがあるよね
 つらいこと のりこえて
 いつか見えてくるものがあるよ
 そしたらあなたは今より きっとすてきになってる

 あしたになって
 空がはれたら
 自分をすきになって また歩きはじめようよ

 Smile Again Smile Again うつむかないで
 Smile Again Smile Again わらってみせて
 Smile Again Smile Again どんなあなたも
 みんなすきだから
(Smile Again)

会場のあちらこちらから、洟をすする音が聞こえてきました。
おっと隣に座る僕の嫁さんからも。
まだ自分の娘の出番じゃないのに。

でも、僕もぐっときました。

その後に登場した我が子も、大きな口をあけて元気に明るく歌っていて、これまたホロリとしました。


普通に暮らしているように思っていましたが、あぁいろいろと傷ついていたんだなぁと、子どもたちの歌を聞いて、感じました。

たぶんみんなもそうだったのだと思います。


歌は、みんなが引き出しにしまっていたいろんな思いを、いとも簡単に引き出していくのでした。

2012年10月21日日曜日

桐島、部活やめるってよ

kirisima
福岡行きの飛行機の中で一気に読んでしまいました。

もう20年も経つのに、読み進むほどにたちまち当時に戻ってしまいました。

成長していないってことなのか、その頃の経験は大きいのだと見るのか。


本の中には、僕もいました。
同じ吹奏楽部でクラリネットのパートリーダーだった嫁さんもいました。

コンクールで金賞はとったものの東北大会にすすめない「ダメ金」だと分かった時にみんなで声を上げて泣いたことを、本気だったなぁと、甘酸っぱく思い出してしまいました。

あの時みたいに、泣けるほど何かをしているだろうかと、ヒヤッとしてしまいます。


あの時は輝いていたよなぁたしかにとか、我が家の娘達もじきにこんな風にいろんなことに直面するんだろうなぁとか、かつての自分達と重ねたり、これからの子ども達と重ねたりしながら読みました。

ちょっとした時間旅行気分でした。

本はいいなぁ。

2012年10月20日土曜日

開聞岳


指宿(いぶすき)、スナップえんどうの畑。

宮城では「スナックえんどう」という名前で売られていることが多いですが、どちらも同じ豆です。
スナップえんどうは品種名、スナックえんどうは商品名です。

土が礫質(れきしつ)で水はけがよく、水があまりいらない豆にとって適した土壌です。


そら豆畑。


どちらの畑からも、開聞岳(かいもんだけ)がはっきり見えます。

知覧から飛び立った20歳前後の若い特攻隊員は、この開聞岳を目指しふるさとや家族への別れを告げて、南の空へ向かったのだそうです。

以前見た特攻隊の記録に、すべてカタカナで書かれた、自分の幼い子ども達へあてた遺書を見たことがあります。
カタカナはその頃子ども達が最初に習う文字だったそうです。

「オトウサンハ 「マサノリ」「キヨコ」のオウマサンニハナレマセンケレドモ フタリナカヨクシナサイヨ。」


今見ているあの山と、その頃多くの若者が目指した山が、上手く頭の中で重なりません。

同じこの地で本当にあったことだとは思えないような、そんな平和な開聞岳の佇まいでした。


その土地その土地にそれぞれの物語があります。

そんな背景も知っておきたいと思うのです。

2012年10月19日金曜日

キセラ


人は思い込んだらなかなかそれを修正することが出来ません。

その思い込みが、いろんな角度から見て明らかにちょっとおかしいんでないかい?と指摘されても、それを認めず、その思い込み(考え)を修正しないこと。

それを、「固定観念」と呼ぶそうです。

れっきとした心理学用語なのだそうです。

もしかしたら、経験を積めば積むほど、そんなチャンスロスをたくさん抱えているのかもしれません。

キセラ。
いんげんの品種名です。

鹿児島垂水。

春を告げる野菜のひとつです。



2012年10月18日木曜日

極める -本田浩久さんのにんじん-

熊本のにんじん生産者、本田浩久さん。


2年ぶりです。

本田さんはにんじん以外の野菜を作っていません。

本田さんのにんじんはとてもとても甘い。

それは、どの品種もです。

一般に言われる「形がよく収穫量が安定しているけれどあまりおいしくない」と言われている品種でも、驚くほど甘くなります。

その時期、その時期、その品種、その品種にあった作り方をするからです。

それを本田さんは「自分のスパイス」と表現していました。
特別なものを使う、という意味ではありません。



すぐ隣は別の人の畑なのですが、目で見て違いが分かります。
特に今年は8月の天候が厳しかったので、8月に植えたにんじんで、それは顕著でした。

葉の生育や欠株状況など、ぜんぜん違うのです。



大きな選別機械のペンキ塗り一つにもそれは表れていました。

すべて自分達でペンキ塗りもしていました。

そうすると、機械を大事にするでしょ。
思いが入るんだよ。
すべてそうさ。
そういうことも若い人達に伝えたいんだよ。

このノウハウやセオリーは、この一つ一つの作業は、こんな意味を持っているんだということを、理解させることが大切だと教えてくれました。理解のスピードも深さもぜんぜん違うんだよと。



にんじんこと、種のこと、畑のこと、作業のこと、後継世代のこと。
話をたくさん聞いて、ああ、そういうことか、極めるということはこういうことなのか、と思いました。

本田さんはそういう選択だったんだな、と思いました。


いくつかの風景を思い出して少し切なくなりましたが、それもしょうがないことなのだとは分かっています。いいとか悪いとかではないのですから。


それくらい、本田さんの畑と考え方は、極めるということでいっぱいでした。


2年前に目の前で絞ってもらったジュースのあの甘さは、きっとずっと忘れられません。

2012年10月14日日曜日

りんごがいっぱい


小学4年と1年の娘たちを連れて、大谷果樹組合のりんご収穫体験ツアーに参加しました。

りんご畑で子ども達は跳ねまわっていました。

りんごの丸かじりが初めての子ども達は、それだけで大喜び。

ただ、かじっても1個まるまるは食べきれないので、5、6口かじるとすぐ僕にまわってきます。

おいしいからいいのですが、僕が一生懸命「かじり残り」のシナノスイートを食べているそばから、もう次のりんごをかじっている二人。

結局、6個のりんごをいちどきに頂きました。

でも、ちゃんとその後の芋煮も食べましたよ。
それも、子ども達が食べきれなかった分は引き受けましたが。


ツアー終了後、彼女たち、一生懸命アンケートを書いていました。
まるで学校に出す感じの感想文のようでした。



「わたしは、ツアーに参加するのは、初めてだったので最初は、ドキドキしていたけれど、周りの方がとてもやさしくしてくれたのでとても楽しかったです。

しかもわたしは山形県でいろいろなことが分かりました。

まずりんごには、いろいろな種類があるんだなということがわかりました。りんごははさみを使わずに手で取るんだなということも分かりました。

その他にも、いろいろなことが分かりました。

いも煮もとてもおいしかったです。

今回は、母が用事でこれなかったので、また参加できる機会があればみんなで行きたいです。」



今日感じたことを忘れないで欲しいと思います。
僕もずっと覚えていたいなと思います。

そして、子ども達に与えられる機会は、どんどん与えたいなと思いました。
与えられるうちにね。


大谷果樹組合のみなさん、ありがとうございました。




2012年10月13日土曜日

がんばっぺし!陸前高田

ものづくりをしたかったんです。


そう、農場長の岩渕さんはお話されました。

岩手県陸前高田市にある、水耕栽培レタス農場のグランパファーム。

津波が押し寄せてまだ除塩もされていない土地の上に、その特徴的な施設は立っていました。

まわりは以前田んぼで、今となっては一面すべてが野原と化していました。

農場からすぐ近くの野球場は、改修工事を終えて引渡し予定だった日にあの津波に襲われたそうで、地盤沈下して今ではもう海になっているそこは、被害の大きさと同時に、あの日から何も変わっていないことも物語っていました。


訪問した明るいドームの中では、フリルレタスが育っていました。


岩渕さんは、水産加工会社にお勤めされていて、鮭フレークなどの水産加工品をつくっていたのだそうです。

食べた人から「おいしかったです」と手紙をもらうことがあり、その時の嬉しさが忘れられないとお話してくれました。

また、工場見学に来てくれた小学生からの手紙も嬉しかったんです。だからものづくりが好きなんですとも。


その加工場はすべて津波に流されてしまったのだそうです。

岩渕さんは一言一言確かめるように、静かに思いを続けてくれました。


被害を受けた土地に再び会社が建ち。
そこで雇用があり、ものづくりがあり、それが販売される。

そうして、地元が活性化していくと思うんです。

自分たちが作ったものが、盛岡や仙台で売られているのを見たら、とっても嬉しい。


最後に、今何を伝えたいですか?と聞いたら、少し間を置き、じっと考えて一言。

頑張っています!

それが何より、伝えたいことです、とのことでした。


ここの農場では、以前は養鶏をしていた人、全く違う業種の仕事をしていた人、働くことが初めての人など、農業をしたことのない現地の方々で日々レタスを作っています。

「がんばっぺし!(がんばろう!)」がここのみんなの合言葉だそうです。


岩渕さん、ありがとうございました。

2012年10月11日木曜日

福井栄治さんにお会いし、お話を聞く機会がありました。

福井さんは、日本野菜ソムリエ協会の創設者であり、理事長です。

頂いた本を読んでいたら、以前GAP講習会でお世話になった藤井淳生さんのお名前があり驚きました。福井さんは、日本で3番目の有機認定検査官の資格取得者で、藤井さんと同期なのだそうです。

また、秋田十文字の道の駅とも関わりがあるそうで、以前十文字の道の駅でアドバイスをしたら売上が伸びて秋田県で1番の道の駅になったのだとか。

十文字の道の駅は、毎年ぶどうを頂いている「十文字こだわりぶどうの会」のみなさんが深く関わっていて、時々訪問してはあれこれとついつい買っていました。

今にして思えば、ああ、あのことか、本に書いてあったアドバイスが活きていたということか、と合点がいきました。


縁だなぁと思いました。


僕たちは、自分では意図していない「縁」の網の中にいるのだと思います。

先日お会いした気象予報士の方だって、会おうと思ってもそうそう会えません。

Sさんという人がいて。
Sさんが通っていた店にその人の友達が試しに行ってみて。
さらにそのお友達がそこに通うようになり、さらにそこを教えてもらった僕が何度か寄り道するようになり、ある霧雨の降る日にたまたま僕がバスに乗り遅れて、席についたら隣にいた先客がその気象予報士の方で。


気持ちはいつだってサナギのようなものです。

もしかしたら、羽化することはないかもしれないけれど。

いろんなことを思うこの頃です。



2012年10月9日火曜日

産直提携協議会 in JAながさき西海


みかんの生産者でもあり、かぼちゃの生産者でもある福吉さんと、みやぎの組合員さんの千葉さん。

昨年の訪問は、笑ってしまうほどの大雨でしたが、今年は快晴でした。

今回はいつにも増しての大役だったので、無事終了してホッとしました。

あれでもそう言えば、参加されたみなさんに感想を聞くのを忘れていました。

伝えたいこと、どれだけ伝わっただろうか。

今度機会があったらじっくり聞いてみたいと思います。

めったにそんな話をする機会なんてそうそうない、かなり距離ある参加者の面々ではありましたが。




目の前に、文化財にもなった針尾送信所の巨大な電波塔が見えました。

大正時代に出来てから今に至るまで、目で見えるヒビはひとつもないそうです。

いつかは朽ちる時が来るのでしょうが、90年経った今でもほとんど変わらずにそこに立っていることがすごい。

西の空を振り向くと。
小さな集落を抱き込んだ山の向こうに、陽が沈んでいったところでした。


さあ、本番はこれからです。

2012年10月7日日曜日

5才の豊富

甥っ子の誕生会がありました。

5歳です。

あんなに口数が少なかった彼も、今ではすっかりいっちょまえです。

基本的にはもちろん無邪気ですが、時には呆れたり、自分を囲む大人たちの顔色もしっかりうかがったりして、なかなかのもんです。


彼は、大きくなったらドンキーコングになりたいのだそうです。

ビデオカメラが回る中、真剣に豊富を語っていました。

そのカメラの向こうでは、きっと大人になった彼が、夢を語る彼を見ているのでしょう。

大人になった彼は、夢を語る5才の彼からきっと何かを得るのでしょう。


僕は彼のために何が出来るか少し考え、とにかく心から応援することにしました。

きっと夢は困難な方が張りあいがあるのだと思います。


そう言えば、僕の弟も小さい頃、「大きくなったらお母さんになる!」と言っていたことを思い出しました。
そんな彼は今や35才、残念ながら夢は叶わず、お父さんになっています。


夢は荒唐無稽なくらいがいい。

その瞬間が本気であれば、それでいい。

強くなりたい、優しくなりたい。

そんな素直さを大切にしてほしいと思うのでした。

2012年10月5日金曜日

ようこそ、りんごたち。


収穫作業で忙しい中、大谷果樹組合の志藤清市郎さんと志藤宜徳さんが、組合員学習会のためにはるばる仙台まで来てくれました。

こういったことを、何より大切にしてくれるみなさん。

7月に新しく出来た新事務所の前で荷降ろし。

講師役の谷口さん、ちょっと緊張気味。


まさに「産直」のりんごたち。


いよいよ、大谷の季節到来です。

賑やかになって来ました。

お二人のお陰で、学習会は大盛況だったそうです。


個人的に、今年はりんごをいっぱい食べようと思っています。

少しだけ、健康について考えてみようと思っています。


みなさん、ありがとうございました。

2012年10月4日木曜日

僕は柿のほうが・・・。


創業300年の会津銘酒「花春」酒造の焼酎、その名も「35度 柿レッテル」。


花春酒造さんのHPには、

「柿の渋抜きに抜群の効果があります。仕上がりのツヤ、香り共に良く、甘みを最大限に引き出します」

とありました。

そう、この焼酎、渋柿の渋抜きのために作られた、渋抜き専用の焼酎なのです。

ラベルには英語で、

FOR IT TO LEAVE OUT ASTRINGENT ESSENCE OF “PERSIMMON”(「柿」の渋抜き用ですよ)

とありました。
英語になるとどこかかっこいいです。実際は「柿レッテル」ですが。


僕は、柿の中でも、会津でしか作られていない「身不知(みしらず)柿」が特に好きで、さらには会津門田町の渡辺さんが2週間かけてこの焼酎で渋抜きした柿が、いっとう好きなのです。

あれは7年前、渡辺さん宅の居間で頂いたのが、僕の柿史上最高傑作でした。

表面はトロッとしているのですが、中はサクって感じで、とにかく最高です。

今年の柿は、夏の暑さと干ばつで、一回り小さいそう。
さらにはやっぱり、いつもより色づきも遅れているそうです。


今回久し振りにお会いした渡辺さんから貴重なものを頂いてしまいました。

柿ではなく、この「柿レッテル」を。


いやいやいやいや。。。

いーがらいーがら、持ってげー。

でも僕、渋抜きしないですし。。。

飲んでもうめーがら、35度だ、35度!

いやいやいやいや、いやいやそんなそんな。。。(僕は柿のほうが。。。)。。。

。。。

あぁ、ありがとうございます。。。あぁ。。。


そんなわけで、僕の部屋の隅に鎮座まします、柿レッテル。

さあ、どうしよう。


青森のあの人に贈ろうか。。。

ちょっと遠い空の下


福島の南郷トマト。

南郷は、檜枝岐村のすぐ上に位置する、仙台からはちょっと遠い空の下の産地です。
「はるかな尾瀬、遠い空」までもうちょっとのところです。

初めて訪問してから、もう7年になります。

ここのトマトは、本当においしい。

実もしっかりしていて、味も濃い。

手近なトマトを糖度計で測ったら軽く8度を超えてしまいました。


今回2年ぶりに訪問しました。

いろんな約束をしました。

その中でも、言葉にしなかった約束があります。


僕は、それを大切にしようと思いました。

2012年10月3日水曜日

忘れないでください

忘れられるのでは、と、今とても不安です。


終始明るく話されていたJA白河の上遠野さんは、最後に少し苦しそうな表情で、そう口にされました。


野菜も果物にも、「産地リレー」という言葉があります。

桜前線のように、季節が移り変わるに連れ野菜たちも収穫される地域が時期ごとに移り変わっていきます。


今までは、一つ前の産地の出荷が終わる頃、ここ白河の野菜が、福島の野菜が主役になる時期がありました。
そして、白河の、福島の野菜が減ってくる頃に、次の産地の出荷が増えてきて。

そうやって、ずっと続いてきたのに。


今では、一つ前の産地の終わりが前よりも伸びて、さらには福島の次の産地の出荷が早まって来ていて。

いつしか、福島の野菜は忘れられてしまうんじゃないか、そう思えてならないんですと。

上遠野さんは言うのです。


ここJAしらかわは、去年の震災の後すぐに、野菜を作り続けることを決めました。

一度やめてしまったら、もう元には戻らない。
それを分かっていたからです。

全農家、全品目出荷前検査を実施。
体制は万全。

私達が福島の応援企画で、もっとも長い期間、もっとも多くの品目を頂いているのも、ここJA白河さん。

今回、6年ぶりに来ることが出来ました。

来て良かった。

これからもよろしくお願いします。

2012年10月1日月曜日

551の宿題


551。

大阪、551蓬莱の豚まん。

一日平均14万個も売れているそうです。
すべてお店で手作りだそうです。

原田さんから、娘たちにと頂きました。

超美味しかった。


でもそれは、原田さん流の宿題でもありました。

玉ねぎの甘さにも、理由があるんだよと。

すべてが勉強です。


でもまだ一つ、どうしても分からないことがあるのです。

豚まんは4つだったのですが、

袋の中には、



辛子が...58個。。。


使い切れなかった56個は冷蔵庫にあります。

原田さんの宿題は難解です。。。