2012年10月20日土曜日

開聞岳


指宿(いぶすき)、スナップえんどうの畑。

宮城では「スナックえんどう」という名前で売られていることが多いですが、どちらも同じ豆です。
スナップえんどうは品種名、スナックえんどうは商品名です。

土が礫質(れきしつ)で水はけがよく、水があまりいらない豆にとって適した土壌です。


そら豆畑。


どちらの畑からも、開聞岳(かいもんだけ)がはっきり見えます。

知覧から飛び立った20歳前後の若い特攻隊員は、この開聞岳を目指しふるさとや家族への別れを告げて、南の空へ向かったのだそうです。

以前見た特攻隊の記録に、すべてカタカナで書かれた、自分の幼い子ども達へあてた遺書を見たことがあります。
カタカナはその頃子ども達が最初に習う文字だったそうです。

「オトウサンハ 「マサノリ」「キヨコ」のオウマサンニハナレマセンケレドモ フタリナカヨクシナサイヨ。」


今見ているあの山と、その頃多くの若者が目指した山が、上手く頭の中で重なりません。

同じこの地で本当にあったことだとは思えないような、そんな平和な開聞岳の佇まいでした。


その土地その土地にそれぞれの物語があります。

そんな背景も知っておきたいと思うのです。

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