2012年1月20日金曜日

でも、せとかも好き


愛媛県松山市。

毎年お世話になっているJAえひめ中央さんへ。

写真は露地栽培の「せとか」です。

(清見オレンジ×アンコール)×マーコット=せとか
こんな計算式です。

これ、超美味しいです。

皮が薄くて、種がなくて、甘くて甘くて甘くて甘い。うーっ!あっー!、て感じです。
「せとか」の断面。皮も、中の薄皮も薄いのがよくわかる

棘の多い柑橘なので、
自分で自分を傷つけないように、一つ一つ袋をかけます。
棘だけじゃなく、霜や鳥害防止の意味もあります。
この袋もちょっと特殊でけっこうお高い。


今(というか近年ずっと)、ここえひめ中央の看板果実である、いよかんが厳しい。
みかん、甘夏やはっさく(←僕は大好きですが)しかなかったころ、甘くて香りの良いいよかんが登場し、一躍スターダムにのし上がった彼ら。

でもその後食べやすいデコポンなどの新人が現れて、皮は硬いし食べにくいし手はベタベタになるしと、一時隆盛を極めたいよかん達は、加速度を増して下り坂を駆け降りていきます。

複雑でやるせなく、せつない思いを抱えながらも、愛媛では未来にむけていくつも新しい品種を生み出しています。特にJAえひめ中央は積極的。

でも、どれもが成功しているわけではなくむしろ失敗のほうが多いかも。

道脇に、期待されてその期待に応えられなかった、新しい柑橘の樹が、すべて切られていた畑がありました。それは、数年前には愛媛県でもかなり有望視されていた品種でした。
味はいいのだけれど、大きくなり過ぎると水分が不足してしまうなど味以外の品種の特性に難しさがあり、収穫しても出荷できるいい状態のものがとても少ないため、作り続けられなかったようです。

悲しい風景でした。

移り気なお客さん達の人気を得られるよう、産地では必死です。
そして、産地を未来へ、次世代へつなげていくためにも、良し悪しはあれど、前に進もうと懸命です。
せとかも期待の品種です。

一つの果物が売り場に並ぶまでには、僕達の知らないたくさんのストーリーがあるのです。

今まで当たり前だったものも、知れば、もっとおいしくなると、僕は思うのです。

4 件のコメント:

  1. オミヤは「じゃこカツ」でいいですよ♪

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  2. まんまる亭さん
    残念、もう松山を発ってしまいました。
    今月末にお願いしてみたらいかがでしょう⁈

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  3. 温暖化の影響か?
    今後、愛媛はミカンよりも中晩柑の産地になりにけり!
    今までのやり方では通用しなくなりますよ!

    神戸のゴリラより

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  4. 神戸のゴリラさん
    いつもありがとうございます。
    どれだけ変化を早くつかみ、思い切りよく対応出来るかが大切なのですね。
    変化の只中にいるとなかなか気がつけません。やっぱりもっと精進です。

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