2013年11月30日土曜日

ハウステンボス号


今日は5時半に起きました。

佐世保発のハウステンボス号は、博多駅まで乗り継ぎなしです。

僕はこの世で苦手なものがいくつかあって、「算数」と「歯医者」に次ぐ苦手なものが「乗り継ぎ」です。ああ、数年前から「胃カメラ」も仲間入りしましたね。


乗り継ぎをしなくて済むのなら。

シートに身を委ねて静かに目を閉じ、気がついたらもう目的地。

なんて素敵じゃないか。


11月は、ちょっと忙し過ぎました。

伝えたいことはたくさんたくさんたくさんあるのに、すぐ近くにいる人にすら、その10%も伝えられていない気がします。

一つ一つは実はとっても濃厚で、多くの感動があったのですが。

落ち着いた頃にあの時のあれはこんなに凄くてねって言っても、もうちょっと話す方も聞く方も色あせ感がある感じがして、それがまたもったいない。

要領の悪い僕には、もうちょっと余白が必要なようです。


でもまあ、今は、人生の中でそんな季節なのだと思うことにしています。

きっと大切な季節になるのだと思います。


2013年11月29日金曜日

西海みかん エポックメーキング


貴重な本を頂きました。

副題に「針尾島のかんきつのルーツに寄せて」とあります。

佐世保は、僕の母親が佐世保出身ということもあり、不思議な縁を感じる土地です。

以前、今も大変お世話になっている方に、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉を教えてもらったことがあります。

ゆっくりじっくり読んでみます。


今回の訪問の目的はかぼちゃでした。

いろんな事態に直面しました。

目の前の1年、2年だけじゃなく、始まりを知ることで、これからのことをまた考えられると思いました。

当たり前だと思っていたら、そこから動き出すことはとても難しい。

変えるとか、やめるとか、新たに始めるとか。

歴史というよりは、まだ「経緯」という程度ですが、そもそもを知ることは大切です。

自分が関わっているうちに、できることをやらなければいけないと思うのです。




2013年11月28日木曜日

家族写真

お通夜に行きました。

式が始まる前に、故人の在りし日を偲ぶスライドが流れました。

家族の歴史を刻んできた、いくつもの家族写真でした。


当たり前に過ぎる日常には、日頃ありがたさを改めて感じることなんてありません。

ましてや、わざわざ写真に納めることなんて稀です。

でも。

そんな日常は、永遠じゃないんだと思いました。


家族みんなで写っている写真って、どれだけあっただろう。


2013年11月27日水曜日

鹿児島の空

鹿児島から、塚原さんが来てくれました。

よくぞはるばる来てくれました。

爽やかな笑顔が、澄み切った開聞岳の空を思い出させてくれました。

僕も来月お伺いしようと思います。

その時は、あの方には内緒にしていて下さいね。
きっとお忙しいでしょうから。

いいんですいいんです。いいですから。

2013年11月26日火曜日

娘となぎらさん

今日は長女の11歳の誕生日です。

そして、JAきたみらいのなぎらさんと同じ誕生日です。

本当の名前はもちろんなぎらではなく、ええと、確か、ほら、お、お、お、おのこう・・・。

あー思い出せない!!

きっぱり諦めましょう。


彼は名古屋で玉ねぎ部会のみなさんにお祝いされたのでしょうか。

それとも誰にも気付かれなかったのでしょうか。

それともそれとも自分からそれとなく言ったりしたのでしょうか。

玉ねぎ部会のみんな、優しいから気づいてあげたんだろうなぁ。


我が家の娘は朝からちょっと小鼻が膨らんでおりました。
誕生日が嬉しいということはいいことです。

いずれずっと将来、もう年をとるのやーめたって言う年頃になる日も来るのでしょうけれど。

そしてそんなに遠い未来のその日にも、僕は遠く訓子府に住むなぎらさんのことを思い出すのかもしれません。


娘は本棚と図書カードが欲しいそうです。

本好きなのです。

なぎらさんは、誰に何をおねだりするのでしょう。

密かに馬主だという噂もあるので、新しい馬とかかなぁ。

今度会ったら聞いてみようと思います。


なんにせよ、めでたいことです。

(写真は1歳若い、作年のものです。もちろん娘ではありません)



2013年11月25日月曜日

今年も来てくれてありがとう ~JAきたみらい 馬鈴薯部会~

今年も来てくれました。

JAきたみらい 訓子府町馬鈴薯耕作組合 減農薬研究部会のみなさんです。
1年のうち10ヶ月間もお世話になっている、産直じゃがいもの生産者のみなさんです。

作年はトラック同乗と組合員交流会に参加いただいたのですが、なんと今年も来てくださいました。

震災の年から3年連続です。
本来なら他の販売先に行きたいお気持ちもあるでしょうに、本当にありがたいです。

今年は、作年と同じ東松島町でも、作年の隣の地区で開催しました。

仮設住宅で定期的に開いている「ふれあいお茶会」のスペシャル版として交流会が開催されました。この地区では、このような生産者との交流会が始めてだったそうで、とてもとても喜ばれました。
嬉しさが滲んでくるようです。

みなさん、試食の準備に大わらわ。



今日のメニューは、豚汁と蒸した産直じゃがいもと、産直玉ねぎを使ったマリネ風。

部会長の得能さんから産地の説明があったあと、さあ試食交流です。

西森さん、壁なんて全くなしで、即お近づきです。さすが。
名刺が早々になくなったのか?名札に入れているのは免許証。隠し事は何もありませんという意志の現れだと僕は受け止めました。

奥に見えるのは最若手の南さん。仙台に4年住んでいたそうで、さらには去年この部会とは別に東松島に来ていたそうで、「あら久しぶり!」と驚きの再会までありました。

お、南さんの右隣の平塚さん、産直じゃがいもを口に運びました。

あれ!
平塚さんの顔がほころんでいる。
じゃがいもを見ながらほころんでいる。
右の菅波さんも嬉しそうだぞ。

二人とも喜んでる!
すっごい喜んでる!
二人とも、自分たちのじゃがいもを食べて喜んでいます!

なんだかこっちまで嬉しくなる、とてもほほえましい光景です。

一方、前々部会長の伊藤さん(写真左)と、右手を上げて熱心に説明する須川さんのその後ろで、何やら得能さんがエキサイトしています。
向かいのおじいさんも得能さんと同じように両手を挙げています。

普段は非常に穏やかな得能さんなのです。

何が二人をそこまで熱くさせているのか。
とてもとても気になります。

細川さん、みかんの生産者ではありません。
たぶん、じゃがいもの話をしているのだと思います。
いや、みかんかな?
いえいえ、じゃがいもだと思います。

参加された組合員さん、みなさん喜んでくれました。

自分たちのじゃがいもを食べて喜んでいた平塚さん以上に喜んでいましたよ。

みなさんに書いてもらったアンケート、送りますね。
待っていて下さい。


交流会が終わった後、今回初参加の上野さん(写真右)が言っていました。

「いつも東北の人たちを心にかけていました。何も出来ないけれど、何か出来ることがあるとしたら、美味しいじゃがいもを作ることだと思っています。それでみなさんが元気になってもらったら、作ったかいがあると思います。これからも顔の見える交流をしていきたいと思っています。」



みなさん、今年もありがとうございました。





2013年11月24日日曜日

明治村、学び舎探訪 ~宮城県登米~

久しぶりの休みです。

写真を撮りたくて、宮城県登米市に来ました。

2005年に町村合併する前は、「登米(とめ)郡 登米(とよま)町」でした。
同じ字なのに、郡名と町名で読みが違うという、難易度の高い町名でした。

ここは「みやぎの明治村」と言われています。

旧登米高等尋常小学校校舎。
1888年に建てられました。

明治初期に作られた和洋折衷の校舎は、「擬似洋風校舎」と言われていたそうです。

事務室に貼ってあったポスター。
この小学校の教室がロケ地です。

木造の階段には、中央に白線がひいてありました。

最初に入った「裁縫室」には、見たことのない昔の道具が展示されていました。
炭火アイロンだそうです。
炭が消えないように穴が空いているのだそうです。

足踏みのミシン。

校舎に使われているガラス。風景が波打っているように見えます。


明治21年建築当時の窓ガラスそのものなのだそうです。とても貴重なのだそうです。


木張りの廊下。

教室です。
事務室で見たポスターそのままの風景です。

おや?
一番前の列の机を見ると。

なんと!
波平さんと舟さんも使っていたとは!!


さらにタラちゃんまで!

サザエさんのオープニングのロケ地にまでなっていたとは、大したもんです。

教壇に立ってみました。
教卓には大きな教科書がのっていました。

ちょうど目の前左の机が波平さんと舟さんが座っていた机のようです。


黒板にはきちんと今日の日付がかいてありました。
僕には見えない日直さんがいるのかもしれません。なんてね。

教室の後ろには、昔のストーブがありました。
僕の父なら知っているかもしれません。
明治の人ではありませんが。

机の板がはずれそうだったので、試しにはずしてみると。

なるほど、中に教科書などを入れるようになっているのですね。

朝日が懐かしい感じです。

教室を出ると、校舎中央のテラスが見えました。 

ここには、波平さんと舟さんとタラちゃんにとどまらず、なんと天皇陛下と皇后陛下もお越しになったようです。実際にお二人が使われた茶碗が展示されていました。

やっぱり大したもんです。

隣の部屋を覗くと。。。

あ、すみません!

うっかり校長室に入ってしまいました。
校長先生は執務中でした。

僕は、いけね!やぶへびだー!と、まるでカツオくんのように一目散に学校を飛び出しました。

学校のすぐ近くには武家屋敷や旧県庁、旧警察署などがあちらこちらにありました。

少し息を落ち着かせ、辺りをちょっと散策してみました。
武家屋敷の縁側にはほおずきが。


マルメロ。
ほおずきとともに、ご自由にお持ち下さいと書いてありました。

軒先にぶら下がる干し柿。

庭木の紅葉は真っ赤でした。

通りに出ると、 
なんと!
タイガーマスクが走っていました。
手を振ってくれました。

今日はこの町で偶然マラソン大会があったのでした。




どうしてみんな走るんだろう。
なぜわざわざ苦しむんだろう。

苦しみたいのか?

わけの分からないモヤモヤを覚えました。

B級グルメの「油麩(あぶらふ)丼」。
カツ丼のカツが「油麩」なだけです。
さもない料理だけれど僕は好きです。

なんで走るんだろう。

校長室に入ったことも忘れてしまうくらい、なんだか考えてしまいました。

2013年11月23日土曜日

玉ねぎの真実 

本当のことを、今日はじめて知りました。

数年前の玉ねぎのことです。

北海道や九州の玉ねぎのことではありません。


たぶん今日その話題を出されなければ、ご本人は一生言わなかったのでしょう。

誰にも。


僕達の仕事は、誰かの生活に、経営に、人生に大きな影響を与える、そんな重大な責任を負っています。

だからいい加減なことや気まぐれやあまりに個人的な感情で動かないよう意識しています。

つい忘れてた、当事者はそれだけのことだったのかもしれません。

きっと僕も、僕の知らないところで同じような失敗をたくさんしているのだろうと思います。


その話題を切り出した方は、誰にも言わず一人抱えていたことに対して「相談してくれなかったことが悲しい」と言っていました。

帰り道、その方はタクシーの中で、「うちらにしかできないんだから。やつらには出来ないことなんだから。うちらの存在意義そのものなんだよ」と言っていました。


その言葉が、少し、こだましています。

2013年11月22日金曜日

啄木も愛した。 ~じゃがいもいろいろのつどい~ 

昨日群馬から帰ってきたと思ったら、今日はじゃがいもの学習会です。

ほとんど事務所にいません涙。

なかなかな毎日です。


今日のつどいは、野菜ソムリエとしてなんかしゃべってちょうだい、というラフな依頼が来たことが発端でした。

ちなみに僕は「ジュニア野菜ソムリエ」なので、級でいうと初級なのですが許してください。

お話する対象は組合員さん。
それもベテランの主婦の。強敵です。

テーマを選ぶにあたって、今いろいろとじゃがいものことを考えているので、じゃあじゃがいもにしよう、みんなじゃがいもが好きか聞いてみようということにしました。

野菜ソムリエとして何度か学習会をしたことがあるのですが、僕はどうしても産地の話に偏ってしまうので、今回は割りきって、いかにも野菜ソムリエっぽい話題と内容にしてみました。僕がもっとも苦手とするジャンルです。

というわけで、野菜ソムリエといえば食べ比べ。

僕個人はあんまり食べ比べって好きじゃないのですが、でもこれが人気があります。
考えてみれば普段おなじ野菜をいくつも食べ比べるってしません。

たまにはいいかとやってみることにしました。

今回北海道のエプロン杉山さんよりご準備いただいたじゃがいもは6品種。
男爵、メークイン、キタアカリ、インカのめざめ、レッドムーン、シャドークイーン。

食べ比べの前に、野菜ソムリエっぽい(と僕が思う)うんちくコーナーです。

ちょっとかっこつけて、マリー・アントワネットや石川啄木もじゃがいも(の花)が好きだったんだよというお話をしてみました。

石川啄木がじゃがいもの花を詠んだ句を、ちょっと気取って、自分が思うちょっといい声で紹介してみました。


「馬鈴薯の花咲く頃となりけり 君もこの花を好きたまふらむ」

3回噛みました。

台無しです。

「たまふらむ」が難しかったなぁ。練習したんだけどなぁ。


さて気を取り直していざ食べ比べです。

それぞれを蒸かしたものを並べてみました。なかなか壮観です。

みんな行儀よく並んで取っています。
このあとお昼も出るし、けっこうじゃがいもってお腹いっぱいになるから、一種類ひとつずつとってもらうことにしたのですが。

でも中には。
がっつりとっている人もいました。

よっぽどの芋好きなのだと僕は受け止めました。

まだ食べないでね、説明するからちょっと待っててね、どうぞって言ったら食べてくださいね、ではどうぞ!と言う前に、もちろんみんな当たり前の顔で食べ始めていました。

みんな、よっぽどの芋好きなのだと僕は再び受け止めました。

なんだかみんなとっても楽しそうです。

手を叩いて笑ってくれたので、僕はなんかとても気持ちが良かったです。いけません、勘違いしてしまいそうです。

みんなにっこりです。

インカのめざめは「SMAP×SMAP」でキムタクがお気に入りで使うじゃがいもなんですよって言ったらまた食いついてくれました。キムタクのおかげです。僕の力じゃないことは分かっています。


いい笑顔です。

とってもとっても喜んでくれました。

みんな間違いなく、今日はじゃがいもで幸せになってくれたと思います。

どうやらみんなじゃがいもが好きだということは分かりました。

こんなに笑顔なんですから。

どうやったら利用が増えるか、これから考えていきます。


つどい終了後、今日が今までの野菜ソムリエイベントで一番良かったよと言われました。

じんわり嬉しかったです。

まだまだですけれど。

みなさんありがとうございました。