久しぶりに青森県田子町へやって来ました。
言わずと知れた「たっこにんにく」の産地です。今年、色々とフルパワーを注いでいるものがありますが、次なるはたっこにんにくです。
もう今回で5回目の訪問なのですが、久しぶりなのでまた1年生の気持ちです。
生産者のところで2~3週間しっかり乾燥された、新もののにんにくが続々と搬入されてきます。
担当の橋本さんから教えてもらった言葉で特に印象的だったのは、
「1年を通じて品質のいいにんにくを届けたい」
というものでした。
「1年後」の品質を考えて実施している「たっこにんにく」ならではのことがあるのでした。
変わらず穏やかで元気な橋本さん。
何度訪れても丁寧かつ丁寧かつ丁寧にすべての疑問に答えてくれます。
「1年を通じて」・・・・。
聞いたことある言葉だな、と思いました。
あ、鳥取だ。
鳥取いなばの砂丘らっきょうの産地でも、「1年後までおいしく食べられるように」という言葉を聞きました。
営農部の飯原さん。
爽やかイケメンです。
目先のことだけを考えるのではなく、1年後のことを見据えている。
例えば値段。
青果物は「初物」「新物」というだけで、味が?でも市場評価=価格が高くなることがあります。
果物なんかとってもいい例で、いかに早く出荷するかに全力を注ぐあまり、食味はイマイチというものをたくさん知っています。
本当においしいものを作ろうと思っている人たちは、しっかり樹にならせて、味を充実させてから収穫する。場合によっては1ヶ月くらい収獲を遅らせることもある。
これは、他には代えがたいおいしさがあります。
たっこにんにくも、いろんな理由があって他の県内のにんにく産地より出荷はじまりが遅い。
産地の立地、環境も理由の一つですが、1年後の品質を考えていることも理由の一つなのです。
一流のゆえんだなと思いました。
生産者の宇藤さん。
忙しい中ずっとお付き合いいただきました。
にんにく専門部の田子支部長の新井田さん。いわゆる部会長さんです。
以前お会いしたときは農協の方だったのですが、今はにんにくの生産に専念されていました。
なんとも言えないゆるい雰囲気は健在でした。
みなさんは、とても柔軟で、いろんなことを試されては失敗し、それでもまだ次なる手を打っています。
葉っぱをつけて売ってみてはどうかとか、いろいろです。
こちらの話も同様になんでも聞いてくれました。
むやみな拒絶や否定はなく、まずは聞こう、考えてみよう、やってみようという姿勢がすごいなと思いました。ここまでの産地なのに。
もう収獲はすべて終了し、今は各生産者のところとJAで乾燥作業です。
「1年後」は、もうすでに始まっています。
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