ニュージーランドがまだニュージーランドと呼ばれるずっと前からこの島に住んでいた人々、マオリ族。
そのマオリの人々の聖地と言われているロトルアに来ました。
ニュージーランドはマオリ語で「アオ・テア・ロア」と言います。
「白く長い雲のたなびく地」という意味です。
今日の宿泊先は、ロトルアの森に囲まれたマオリ文化を体験できる本格的な施設でした。
この施設に入る前に、バスの運転手に随分と脅されました。
「マオリ族はとてもいい人だが同時にとても誇り高い。前に来た観光客で、入村の儀式の時に私語をしていたことに激怒したマオリの人が、その観光客に激しい頭突きをしたことがあった。入村の儀式だけはきちんとするように」
子どもにも大人にも、一斉に緊張が走りました。
迎えてくれたのは、サングラスをした大柄なマオリ族の方。
僕らには全くわからない(僕には英語すらわからないのですが涙)マオリ語で何か呪文でも唱えるように話し出し、、、ほどなく儀式は終わりました。
彼は、僕ら一人ひとりと握手をし、「Kia Ora!(キオラ!)」と声をかけてくれました。
「Kia Ora!」は、ハワイのアロハ(Aloha)のうようなあいさつの言葉。
こんにちは、こんばんは、ありがとう。どんな意味にもなる言葉だそうです。
彼らは、僕達のために食堂にアフタヌーンティーを準備してくれました。
この一団のチーフに指名された東さん。イエイ!と親指を立てています。
入村の儀式にチーフとして代表で臨んだ時のド緊張が解け、ほっとした表情です。そして、僕らが一息ついた頃、彼らはとても丁寧に施設の説明をしてくれました。
今夜僕らが眠る家のこと、
家の中の天井の模様や、柱の意味、
壁の彫刻や屋根の細部に至る全てに込められた意味や、
その後、場所を変えて、マオリ独特の威嚇に満ちたかなり攻撃的な歓迎式典で、他の観光客と一緒に、僕たちは改めて迎え入れられました。
続いて、彼らは料理や日常の遊びなどマオリ族の伝統的な普段の暮らしを見せてくれました。
夕食はマオリ族の伝統料理「ハンギ」。
野菜や肉などの蒸し料理。
特別なお祝いなどの時に食べられるご馳走なのだそうです。
夕食後、キャンプファイヤーをしてくれました。
夜はしっかり寒いので、暖かいホットココアが優しい。
やっぱり今日も日暮れは21時過ぎ。
頭上には見たことのないような星空が広がっていました。
オリオン座が日本で見るのとはまるっきり逆さまに見えました。
オリオンの頭が下に来ています。
冬の大三角形が見えました。こちらだと「夏の」になるのかな。
ふたご座も逆さまでした。
普段は見えない細かい星がいっぱい見えました。
天の川もはっきりと。
そして、南十字星。
僕が分かる限り、指さしながら、高校生たちに教えてあげました。
彼ら彼女らは、一つ一つに高校生らしいキラキラした歓声を上げていました。
「ニュージーランドの人々の心の広さや、マオリ族のように自分達の生活や伝統を誇りに出来る、そんな所に心が打たれました。自分もこうなりたい、という理想や、新たな大きな夢もできました。
国境を超えての交流を通して、改めて平和な世界になって欲しいと思いました。
言語が異なっても、人種が異なっても同じ人間であるということを改めて思いました。
もう一度ニュージーランドに来たいです。」
(参加者の感想文より)
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