ラケットのスイッチを押すとボールがポンと跳ね、その跳ね上がったボールを、相手が自分のラケットで落とさないように受け取る。
いたってシンプルな遊具です。
とてもあたたかい元日だったので、娘たちと父の3人で、さっそく庭で遊んでいました。
ボールが跳ねる。
なんとか受け取る。
あさっての方へボールが飛ぶ。
追いつけない!
もう一度だ!
一番喜んでいたのは、たぶん、66歳の父でした。
一番跳ねていたのも、たぶん、父でした。
その光景を、僕は居間の日なたの窓際から見ていました。
そのおもちゃは、ひとつ100円。
2人分なので、200円です。
ささやかでいいのです。
家族がみんな揃っていて、珍しく暖かい正月で、餅やおせちでお腹がいっぱいになって、200円のおもちゃがあって、子どもたちが笑っていて、お年玉もしっかりもらって、冬の茶色い芝生の上で跳ねる父が底抜けに楽しそうで。
昨年まで積み上げてきて、今年さらに積み上げていく知識や経験は、そんなささやかな幸せを実現するための要素の一つであって。
大切なのは、むしろ、そんなささやかな、ありふれた喜びに気づける自分でいることだと思います。
油断すると、その全部は、すぐにただの当たり前になってしまいます。
あまりにささやかなだけに。
今年一年もいい年でありますように。
今年もよろしくお願い致します。
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