2012年1月31日火曜日

丹生(にゅう)



いつもお世話になっている神戸の原田さんから、驚き満載の柑橘のお便りが届きました。

せとか、とにかく味が濃い。
せとかの食べ比べをしたのですが(超贅沢!)、このせとかの濃厚さはすごかった。

黒いネットをかぶっているのもせとか。ひよどりの鳥害や若干の保温効果もあるそうで、勉強のために入れてくれました。勉強になります。
ちなみに、普通この時期のせとかはハウスが当たり前ですが、ここのせとかは今時期だけど、露地栽培です。

金柑、これも甘い。大きい。皮おいしい。
金柑づくりの先生をしている方の作だそうです。超貴重です。

清見オレンジ、今の時期にこんなにおいしいことにびっくり。
作る場所と作り方で果実が変わる見本です。
もちろん露地。

そして、丹生みかん。
「にゅう」と読みます。和歌山に昔からあるみかんの品種です。
貯蔵にむいた品種で、収穫後少し置くと味がまろやかになる。

奥行きのある味、というのでしょうか。
酸味と甘みのバランスが、なんていうと、とたんに味気なくなってしまうのですが、そうなのです。なんともまろやかでした。
みかんによく似たみかんではない柑橘のような味でした。れっきとしたみかんですが。


届いたのはかなり大きめ、5Lと4Lでした。
何より驚いたのはこんなに大きいのに「浮き皮」がないこと。
「浮き皮」とはみかんの皮が実から浮いてしまうこと。おいしくありません。いろんな条件で起きますが、大きいサイズのみかんには高確率で起きやすい。

浮きがないのは、実がパンパンに張っている証拠です。果実が最後の最後まで成熟し、充実している証拠です。この大きさで。

その秘密はやはり作り方。
普通しない、でも理にかなったことをすることで、こんなみかんになるそうです。


それを伝えるために、わざわざ大きい5L、4Lを送ってくれました。
さすがに皮は厚かったけれど、浮き皮はなかった。
丹生みかん、普通はLから2Lくらいが中心サイズだそうです。

たくさん秘密を聞きました。
もちろん内緒です。

希少で貴重な丹生みかん。
これからが楽しみです。

原田さんありがとうございました。

いつでもウェルカムです。

2012年1月30日月曜日

冬の星座

今夜は出来るだけ灯りのないところを歩きました。

僕の住むところは高い建物がないので(何しろ山の上なので)、空が広い。

果物に旬があるように、星にも見頃があって、今は冬の星座が綺麗に見えます。
冬の星は特に明るいものが多く、さらに空気も冴えているので、なおさらよく見えます。

今日の気温は-7℃か-8℃くらいです。


腰の三ツ星ベルトが特徴的なオリオン座を見つければ、それを中心に冬の代表的な星座が見つかります。

オリオンの右肩ベテルギウス、太陽の次に明るい恒星おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン。この3つを結ぶと「冬の大三角」。

シリウス、プロキオンに、その上のふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座の赤い星アルデバラン、ぐるっとまわってオリオン座の右下(左足)リゲル。これらを結ぶと「冬のダイアモンド」。
それぞれ白や黄色、赤と光り方が違うのでこれまた綺麗。壮大です。

アルデバラン近くにはプレアデス星団が見えました。和名は「すばる」です。


ツルツルの足元に神経を向けながら、後ろからの車にも気を配りつつ、上を見て歩く。なかなか難しい。

そろそろ帰ろうと東の方向を見ると、空の低いところに、春の星が見えました。

おとめ座の青白い星スピカ。乙女が手に持つ稲穂の位置にある星です。うしかい座の赤い星アルクトゥルス。この星は麦の刈り取り時期に空へ昇ることから「麦星」とも呼ばれているそうです。

確か小学3年の頃だったか、少年の僕は天体が大好きで、小遣いを貯めていつか天体望遠鏡を買おうと思っていたのですが、未だに買えていません。
小遣いが貯まるその日までは、自慢の裸眼で、夜な夜な天体観測です。

2012年1月27日金曜日

和歌山に行ってみたいなぁと思いました!!

紀ノ川農協の産直フルーツボックスを利用していただいた方々から、声が届き始めました。


「わが家も農家ですがとてもおいしくいただきました。品物の量がいっぱいで、値段が安く感じました。また買います」
この方は、はるかと富有柿が気に入っていただいたそうです。

「とても新鮮でおいしかった。遠い産地の珍しい果物を届けて頂いて嬉しい。フルーツボックスのある毎に購入希望。登録して下さい」
登録制ではないのです。2月4週、ぜひまたお願いします!!

「新鮮さが伝わってくる柑橘系でした。東北では手に入りにくいネーブルなどは甘みも十分あり、和歌山に行ってみたいなぁと思いました!!ありがとうございました。」
果物(商品)を通して産地へ思いを馳せるって、素敵だなぁ。和歌山、いいところですよ。ぜひ。

「箱をあけるまで何が入ってるか分からないので、それがとても楽しみでした」
箱を開ける楽しみもまた、「おいしさ」かもしれませんね。


「どれもおいしく充分に楽しみました。これからの企画も期待しています」
みんなで頑張ります!!

「家族が少ないので少しずついろいろな種類がはいっていてい良かったです!!全部おいしかったです」
ご夫婦かな?いろいろ想像してしまいます。それにしても全部って、嬉し過ぎます。

「農薬・化学肥料も少なく、ワックスの使用もなく安心感があります。はるかがとても美味しくまた食べたいと思いました。5才の娘も一番のお気に入りでした」
はるか、おいしいでしょ?5才の娘さんの喜ぶ顔、目に浮かびます。


はるか、とっても人気がありました。
皮が黄色いくて見た目酸っぱそうだし、なかなか店頭で自分からは手を出しにくいかもしれません。こんなに美味しいのに。
でも、そういうものって、あります。

みんなの声が、みんなを動かします。

声、ちゃんと届いていますよ。

責任を持って、声を届けていきます。
そして、次回へ、次代へと、繋げていきたいと思います。


2012年1月25日水曜日

産直フルーツボックス


我が家に、注文していた和歌山紀ノ川農協の産直フルーツボックスが届きました。

箱を開けると。

商品説明と産地からのメッセージ入りリーフレットが入っていました。
その下には。


おおう。
ネットに包まれているのは?
なんか、シールが貼ってある。


有機栽培のキウイでした。
有機栽培品なので、個別にネットで包装されていたのでした。ちゃんと有機JASのシールも貼ってありました。さすが。

特別栽培のはっさく大玉2個。
ネーブルオレンジ特大1個。
はるか2個
冷温貯蔵富有柿2個。
有機栽培キウイ2個。
特別栽培のレモン1個。

しめて1000円。
写真で見るよりボリュームがあります。
なかなかいいです。

って、知っていましたが。
僕が企画しているので。

でも、なかなかいいですよ。ほんと。
次は2月4週。
何が入るのかなー。(←決めるの自分でしょ)

このボックスを注文して、届いて箱を開けた時のみんなの顔が、喜ぶ顔だったら嬉しいなと思います。

産地に感謝しながら(関係各位にも感謝しながら)、さて、まずはやっぱり「はっさく」からいただくとしますか。

2012年1月24日火曜日

時代の香り

明治の香り、なんだそうです。

「子規の愛した菓子パン」。

松山空港で売っていました。
つぶあんのアンパンを一つ買いました。

松山の俳人、正岡子規が随筆に残していた菓子パンを、昔のままの作り方で復刻させたのだそうです。当時はイーストがなかったので、米と米麹を発酵させた「酒種」というものを使ってパンを発酵させていたそうです。

ほんのり上品なお酒の香りがする、と言われればするような気もする。
これが、明治の香りなのか。
嗅いだことがないのでよく分からないけれど、そう聞くとなんかそんな気がしてきます。相変わらず単純ですみません。

その気になってアンパンをちぎったら、ふいに、なんとも唐突に、宮城県の県北に昔のまま残っている古い住宅地のことを思い出しました。
栗原市鶯沢(うぐいすざわ)というところにある、かつて鉱山で働いていた人たちが暮らしていた、佐野住宅という住宅地です。

そこは、昭和の香りがむんむんでした。

街並みがあまりにきれいに残っていたので、「東京タワー ~オカンとぼくと、時々、オトン~」という映画のロケ地になりました。
写真は2年前に訪れた時のもの。最後の写真はオカンの部屋だそうです。
今は地震の影響があって住宅街の敷地内に立ち入りできないようです。

平成は、、、まだ香りではなく「匂い」ですね。

明治の香り。昭和の香り。
過ぎ去った時代はなんとなくやさしい。
だから安心するのでしょう。むしろ、安心したいのでしょう。

時代の香りの中に無意識に探しているのは、もう会えないいつかの誰かなのかも知れないな、と思いました。

2012年1月23日月曜日

おいしい時間


日曜の朝、北海道十勝池田町の小豆を炊きました。

ふんわりとふくらんだ、あのやさしい香りが大好きです。

小豆は、煮る、というよりも「炊く」という言い方がいい。

小豆はあの赤色が命。
太陽。火。血。
太古の時代から、赤色は神聖な色とされてました。
邪悪なものから守ってくれる力を持っているものと考えられていました。

小豆を使う料理は、いつも特別な時。

子どもが生まれて。お七夜。お宮参り。お食い初め。初めての誕生日。七五三・・・。
人生の節目の時。祝福と祈りを込めて、人は小豆を使ってきたのでしょう。

太古の昔もハイテクな今も、人が大切な誰かを想う気持ちは変わらないんだなぁ、と、小豆を炊きながら思うのでした。

封を開けてすぐ使える既製品は、おいしくて簡単で便利だけれど、たぶんこんな感慨は湧かないのだろうなと思います。食べるまでの時間も工程もあまりに短すぎて。

炊き上がるまでの時間もおいしい。
その時間がおいしいほど、炊き上がった小豆は、最高においしい。

次の休みには朝から小豆を炊こう。

時々でいい。そんな風に、できるだけ気持ちに余白を持っていたいなと思うのです。

2012年1月21日土曜日

ブロッケンの妖怪を見た

伊丹から松山へ飛ぶ飛行機の窓から、ブロッケンの妖怪を見ました。


おおおっ!と思いつつパチリ。

背後からの光によって出来た自分の影が雲や霧に映り、影の周りに光の輪が見える現象を、「ブロッケン現象」といいます。

ぼんやり輪が見えるの分かるかな。

名前は、ドイツのブロッケン山で観測されたことに由来するそうです。雲や霧が近いと影が巨大に見えることがあることから、妖怪として恐れられたそうです。山登りをする人にはよく知られた現象だそうです。だから「ブロッケンの妖怪」。
英語では「Glory」、日本語では「御光」と言うそうです。


飛行機で見る場合。

太陽側ではない席に座る。
時間帯は朝方か夕方。
かつ、雲が多く天気があまりよくない日。

そんなタイミングが重なると見えやすいそうな。

全国あちこちを出張しているといろんなものに出会いますが、妖怪はお初でした。


出張では同じ土地に行くことが多いので、行程もいつも似たようなものです。

いろんなことに慣れてしまいたくないな、いつも新鮮な気持ちでいたいなと思います。

2012年1月20日金曜日

でも、せとかも好き


愛媛県松山市。

毎年お世話になっているJAえひめ中央さんへ。

写真は露地栽培の「せとか」です。

(清見オレンジ×アンコール)×マーコット=せとか
こんな計算式です。

これ、超美味しいです。

皮が薄くて、種がなくて、甘くて甘くて甘くて甘い。うーっ!あっー!、て感じです。
「せとか」の断面。皮も、中の薄皮も薄いのがよくわかる

棘の多い柑橘なので、
自分で自分を傷つけないように、一つ一つ袋をかけます。
棘だけじゃなく、霜や鳥害防止の意味もあります。
この袋もちょっと特殊でけっこうお高い。


今(というか近年ずっと)、ここえひめ中央の看板果実である、いよかんが厳しい。
みかん、甘夏やはっさく(←僕は大好きですが)しかなかったころ、甘くて香りの良いいよかんが登場し、一躍スターダムにのし上がった彼ら。

でもその後食べやすいデコポンなどの新人が現れて、皮は硬いし食べにくいし手はベタベタになるしと、一時隆盛を極めたいよかん達は、加速度を増して下り坂を駆け降りていきます。

複雑でやるせなく、せつない思いを抱えながらも、愛媛では未来にむけていくつも新しい品種を生み出しています。特にJAえひめ中央は積極的。

でも、どれもが成功しているわけではなくむしろ失敗のほうが多いかも。

道脇に、期待されてその期待に応えられなかった、新しい柑橘の樹が、すべて切られていた畑がありました。それは、数年前には愛媛県でもかなり有望視されていた品種でした。
味はいいのだけれど、大きくなり過ぎると水分が不足してしまうなど味以外の品種の特性に難しさがあり、収穫しても出荷できるいい状態のものがとても少ないため、作り続けられなかったようです。

悲しい風景でした。

移り気なお客さん達の人気を得られるよう、産地では必死です。
そして、産地を未来へ、次世代へつなげていくためにも、良し悪しはあれど、前に進もうと懸命です。
せとかも期待の品種です。

一つの果物が売り場に並ぶまでには、僕達の知らないたくさんのストーリーがあるのです。

今まで当たり前だったものも、知れば、もっとおいしくなると、僕は思うのです。

2012年1月19日木曜日

それにしても色々考えるものですね。まさかみかんをね。

溢れ出る涙を、抑えることができませんでした。

大丈夫だから。大丈夫だから。
そう、しきりに励ましてくれたけれど。

そう言われても、何が大丈夫なんだか僕には分かりませんでした。

本当に苦手です。

胃カメラ。


年に一度の苦行を終えて、三越に行きました。
お目当ては「ズームイン!!サタデー 全国うまいもの博」。

横浜中華街の「世界チャンピオンの肉まん」とか、大分の「から揚げ大吉」とか、「マダムシンコ」のマダムブリュレとか、「世界の山ちゃん」とかいろいろありました。

一番行列が出来ていたのは大阪「マイモン」のミルクシューでした。人気らしいですがすみません知りません。泣く子も黙る三重鈴鹿の「ドミニクドゥーセの店」の生チョコカヌレも並んでいましたね。もちろん知りませんすみません。

すごい人でした。平日でこれだから、週末はさぞ大変だ。

僕は富山の白えびの天丼を買い、それを昼食にしました。まず富山に行くことはないでしょうから。

近くの公園で、一人、寒空の下で、それもいい感じに日陰になったベンチで頂きました。
美味しかったけれど、寒かった。今は冬なんですね。



基本、人気のものはみんな高カロリー。
甘かったり、揚げてあったり。
そういういうもんですね。


気になったのが、愛媛今治の清光堂「まるごとみかん大福」というやつ。

本当にまるごと1個みかんが入っていて、白餡と求肥でふんわり包んである大福、だそうです。
めったに食べられないのだろうしと、並んで買ってみました。



白餡とみかんとの相性もいいし、思いがけないジューシー感もまあ悪くないし、インパクトはあるし、おいしいといえばおいしい。。。かな。

でも、みかんの2Sサイズの大きさで、1個389円。。。

まあ、行かなきゃ食べられないものを食べただけでも、価値あるか。

ん?

あれ?

買ってから気づいたのでした。

明日から、愛媛出張だった。。



ごちそうさまでした。

2012年1月18日水曜日

まっすぐ

少し前まで右手の雑木林の向こうの空に見えていた下弦の月。
しばらく歩き進んで、気がついたら真正面の空にありました。

あれ。さっきまで確かに右手に・・・。

自分じゃまっすぐに歩いているつもりでした。
でも、いつのまにか道は曲がっていたんですね。


いつもまっすぐ歩こうとは思っているのですが、大概は曲がって進んでいます。
思えば、思い通りに進んで来たことなんてほとんどないなぁ。

でも、みんなそうなのでしょうね。

思い通りに進んでいないけれど、思っていた以上です。
今も迷ってばかりです。
でも、今に至るまで、迷うべくして迷い、曲がるべくして曲がってきたのだろうなと思います。

それが僕のまっすぐなのだと思います。

一人夜道を歩くと、自分との会話が増えます。
そしてどんどんとりとめがなくなっていきます。

半分に欠けた月が、背中から照らしていました。

2012年1月17日火曜日

希望の灯り


神戸三ノ宮の阪神・淡路大震災メモリアルモニュメント・1.17希望の灯り。

昨年9月に神戸に行った時、原田さんに案内して頂きました。


その時も、今も、まだよくわかりません。
何をどう考えたらよいのか、整理なんて到底つきません。
考えてもわからなくなるだけです。

このモニュメントは、震災15年目に作られたものだそうです。
今から2年前です。

15年経ったら何かわかるのでしょうか。

たぶん、毎年、その年なりの答えを見つけるのだと思います。

そして、わからないなら、その時は、わからないままでいいのだと思います。


希望の灯りの碑文の最後には、こう記されていました。

この灯りは
奪われた
すべてのいのちと
生き残った
私たちの思いを
むすびつなぐ

2012年1月15日日曜日

かしましジャム


和歌山県紀ノ川農協の、有機栽培のキウイ。

今年は小玉も多く、産地からサンプルで届いたものです。卵より小さいサイズです。

そこそこ熟したやつを食べたらまだ酸っぱかったけれど、これはちょっと軟いんじゃないの?というのを食べてみたら立派に甘々でした。小さくても味は当然一緒です。

結構量もあったし、外は雪だしということで、子ども達とジャムを作りました。

材料はキウイとこれも紀ノ川農協の特栽のレモン、そして砂糖だけ。
僕達はシンプルなものしか作れません。

さてそれでは調理開始。

・・・想像していたとおり、うるさい。

「私が先だ」「私が潰す」「混ぜるのは私」「ずるい」「そっちこそ」「じゃあじゃんけんね」「もう一回」「レモン舐めない」「私は舐める」「やっぱり舐める」・・・・・・。

でも、今ではそれも楽しみのうちです。

プレーンヨーグルトに混ぜて食べました。
果肉感がいい。
種のプチプチもいい。

作ってうるさい、食べておいしい。今の我が家流です。

いつまで付き合ってくれることやら。




2012年1月14日土曜日

祈りは火の粉となって


どんと祭(さい)。

毎年1月14日に、神社の境内で正月飾りを焼き、御神火にあたることで一年の無病息災や家内安全を祈願する祭りです。

各地でそれぞれ呼び名があるようですが、宮城県では「どんと祭(さい)」と呼びます。

今は正月飾りだけでなく、御札、お守り、思い出の品々なども焼きます。

毎年来る近所の神社へやって来ました。
僕達には馴染みの神社ですが、なんと316年も前からこの地にある由緒ある神社です。

いつもたくさんの人出で、この神社には毎年3万人くらい来るそうです。
今日も大勢の人たちが集まっていました。

我が家の6歳児は昨日から「もう地震が来ませんようにってお祈りするんだ、あと字が上手くなりますようにもだ」と張り切っていました。

小さな手を合わせて、真剣に祈っていました。


集まったみんなの祈りは火の粉となって煙となって、降りの激しくなってきた雪に抗うように、まっすぐまっすぐ真上の空へ昇って行きました。

回りながら周ってる

車の中から昇り始めた朝陽を見ていたら、僕達のいるところは、回りながら周っているんだなぁと思いました。

考えてみれば、吹き飛ばされないでいることが不思議です。

ちょっとまだ夢現(ゆめうつつ)です。

ミニストップの淹れたてのコーヒーがおいしい。

今日はどんと祭だ。


2012年1月13日金曜日

見つめられて




時間の流れがゆっくり過ぎて、何度時計を見ても進んでいないようです。

窓の外では凄いスピードで時間が流れていたりして。

明日の朝この小部屋を出たら、外は違う世界になっているようにも思えます。

想像だけは膨らんで、ちょっとしたウラシマ気分です。

では、お休みなさい。

2012年1月12日木曜日

滋味豊か


きりたんぽセット(きりたんぽとスープのセット)を頂いたので、実家できりたんぽ鍋にしました。
おでんの三吉仕込みのセオリーを生かし、基本形で素材を持参し作りました。

せり(根っこも)、まいたけ、曲がりねぎ、ささがきごぼう、鶏肉、糸こん、きりたんぽ。

それぞれの香りがおいしい。
やっぱり根っこがおいしい。

僕の65歳になる父も、せりの根っこは初めて食べたようで、好評でした。よかったです。


実はきりたんぽ鍋には向かない具材というのがあるようで、理由を見るといちいちなるほどなのです。

・白菜(甘みと水分が多く出るから)
・にんじん(匂いが変わるから)
・しいたけ(風味が変わるから)
・魚肉、ちくわなどの練り物(風味が変わるから)

そうですね。たぶん、どれも合わないか、ちょっと別の鍋物になるだろうと思います。
でも、食べる人がおいしいと思えば、それはそれでいいのでしょうが。

香り、素朴な味わい、素材の持ち味を静かに楽しむきりたんぽ鍋。
「滋味(じみ)」という言葉がしっくり来ます。
味わい深い、奥行きのある味、しぶい味、いい味、余韻が残る、趣のある味、そんな意味です。


おいしいから食べてみぃ、と一生懸命勧めましたが、残念ながら、子どもたちには人気がありませんでした。まあそうかも知れません。
我が家の子ども達が喜んで「ねぎ」や「せりの根っこ」を食べることは、ないわなぁ。そりゃぁ、かに甲羅グラタンのほうがいいよなぁ。


郷土以外の、きりたんぽ鍋に馴染みの薄い地域にとっては、「大人の鍋」かもな、と思いました。

2012年1月11日水曜日

抜け道を見つけて

すぐ近くで暮らしているのに、初めて通る道があります。

どこへ抜けるか分からない道です。

掘り出し物を見つけたような気持ちになって、ちょっと嬉しくなります。
でもその気持ちも、その道を抜けるまでのこと。

なるほどここに抜けるのか、という驚きと、なあんだ、というあっけなさと。
そして、なんとなく惜しいような、もったいないような気持ちと。

僕が子供だったなら、みんなに言いふらしたいような、内緒にしておきたいような、そんな風に思うのかもしれません。自分だけが知っている抜け道だと思って。


こんな近くに、たくさんの桜の樹が囲む水辺があったなんて知りませんでした。

春の風が吹く頃に、水筒を持って、子ども達を連れて来てみようと思いました。
家から歩いて15分。すぐ近所です。


基本的に普段の移動手段は車なので、用のない細い裏路地や小路は通ることがありません。
でも、そんなところに掘り出し物はあるようです。

僕でも歩けば棒に当りました。
夜の散歩も悪くないです。

明日の朝は-6度になるらしい。
北の国に比べればまだまだ暖かい方です。


明日も、とっておきの抜け道を探してみようと思います。

2012年1月10日火曜日

やっぱりはっさくが好き

デコポンもおいしいし、せとかもおいしいし、紅まどんなもおいしかった。愛媛の甘平(かんぺい)も良かった。宮崎のきんかんたまたまもおいしい特に皮が。

でも、いろいろある柑橘の中で、僕が一番好きなのは、はっさくです。

あの苦味がいい。
剥きやすい内袋がいい。
つぶつぶの「さのう」がいい。

子どもの頃は見向きもしないどころか、いよかんや甘夏との区別もまったくつかず、アウトオブ眼中な果物だったのですが、大人になって食べてみたらば、まあおいしい。

昨年12月中ごろ、いち早く八百屋さんで見かけたので、さすがにちょっと早いだろう、きっと美味しくないだろうなとは分かっていつつも、買いました。酸っぱくって甘くなくって果肉の色も薄くって、まったくもって、予想通りの味でした。

今日、少しは酸が切れて多少は美味しくなっているかなと淡い期待を持ちつつ食べましたが、相変わらずの残念な味でした。まぁ、雰囲気は楽しめました。

でも、はじめて食べるはっさくがこれなら、はっさくはもういいや、と思うだろうな、と感じました。


お気に入りのはっさくが、和歌山にあります。

とにかく、とにかくおいしい。

今すぐに思い出せます。あの濃い味。
あるのかな、これ以上おいしいはっさく。
そう思ってしまいます。



果物は出始め(はしり)が高く値がつきますが、えてして味はいまいち。
でも、味がよくなるまでじっくり待って出荷すると、値崩れに巻き込まれてしまうことも往々にしてあります。

本当においしい時期を知られないまま廃れていくことほど、やるせないことはありません。

伝えるには、タイミングも大切なのです。

そしてそのタイミングが、僕は今から待ち遠しいのです。

2012年1月9日月曜日

朝の果物は金


じゅくりん。

JAいわて中央で完熟収穫され、厳選された小玉のサンふじにのみつけられる名前です。
箱に入っていたリーフレットには、「じゅくりん」について、こんなふうにきっぱりと書いてありました。


「本当に美味しいりんごは、糖度より熟度で決まります。じゅくりんは、果実は小さいですが、濃厚な味を持つ完熟品です。」
※ふじ本来の果実の大きさは小玉(230g)です。


今朝、出掛けに、じゅくりんをひとつ食べました。

うーっ、うまい。

味が濃い。

仕事柄、おいしくないりんごも食べる時があるので、なおさらこのおいしさが分かります。


少し前に、「朝の果物は金、昼の果物は銀、、、」という言葉があると、同じ事務所の村上さんから教えてもらいました。
なんでも村上さんは、小さな頃から、そうお母さんに言われてせっせせっせと朝に果物を食べていたそうで、今でも朝に果物は欠かせないと言っていました。

調べてみたら、果物には「果糖」「ブドウ糖」「ショ糖」と、すぐに吸収されるエネルギー源が豊富なので、睡眠中に失われたエネルギーを効率よく吸収できるのだ、とありました。


そう言われればなんか今日は調子良かった気もします。

明日も朝にじゅくりんを食べて出かけようと思います。

たぶんきっと、明日も調子がいいはずです。


人は少しぐらい単純な方が楽しく生きられると思います。

いいんです。単純で。

2012年1月7日土曜日

素敵な「にじ」

この辺の小学校の冬休みは、今年は9日(月)まで。

宿題もラストスパートです。

でも我が家の場合、伝統的に、ラストスパートがスタートダッシュなのですが。


難関の「書初め」。

書道を長く続けている僕の母の指南で、毛筆、硬筆とも無事終えることが出来ました。

ほんの小さな点の位置を変えるだけで、見違えるように上手な字になります。

全体のバランスは、ひとりでじっとそれだけ見ていても分からないものです。


形はまだまだでこぼこですが、それでもたくさんの素敵な「にじ」が出来ました。



信じられるものが ひとつふたつ
僕らを取り残しても

虹がでたなら 君の家まで
七色のままで とどけよう
(虹がでたなら)

2012年1月6日金曜日

歩こう。


夜、雪道を歩いていると、車のライトに照らされて、小さな足跡が僕の先を行っているのを見つけました。

昔飼っていた犬を思い出しました。

毛が茶色いから「チャチャ」という名前でした。

彼女は、僕が小学校1年の時に我が家に来て、浪人し大学を卒業し、就職した年まで生きました。

幼い頃、弟と一緒に、雪がふかふかに積もった新雪のゲートボール場で、全身で遊んだことを思い出しました。人の形そのままに雪に穴をあけてはしゃいでいました。

あれは僕が3年生頃かなぁ。お、気がついてみれば、今の長女の年といっしょだ。


一人黙々と雪道を歩くと、いろいろな引き出しが自分から開いてきます。

初めて開く引き出しもあって、自分が一番驚きます。こんな記憶もしまってあったんだと。


時々歩いてみようと思います。

2012年1月5日木曜日

嬉しい声


仕事開始2日目。

今日は一日、配達応援でした。

年始の特別体制で、今日一日で、火曜日コース、水曜日コースの配達をやってしまう通称「2回戦」という特別な配達をする日なのです。

二日分を一日でまわるのでかなり忙しい。だから僕みたいな体の重くなった動きが鈍くなった元配達担当者でも、いないよりはまし、ということで応援要員として使ってもらえました。


そんなバタバタの配達の中、本当にたまたまなのですが、嬉しいことを言われました。

「年末のみかんおいしかったよぉ、あの箱のみかん。うまくてうまくて、もうぺろぺろいっちゃってあっという間になくなったのよ。また欲しいんだけど」と言われました。JAながさき西海のみかんのことでした。

よかった~。
ぺろぺろいっちゃいましたか~。

心からほっとしました。

その方は、僕が果物担当だなんて知るはずもないので、たまたま会話に出たようです。あまりにおいしくて。聞けば、配達担当の小松さん(女性)の熱心なおすすめで買ってみたのだそうです。

嬉しかったので、聞かれてもいないのにいろいろ話してしまいました。自己紹介とか。余計でしたね。すみません。


「おいしかったよ」の声は、配達現場ではたくさん言われているのですが(僕も配達していたからよく分かります)、アンケートでも配って声を集めようと積極的に何かしなければ、僕のところまでにはそんな嬉しい声(感想)はなかなか来ません。厳しい声はちゃんと頂きます。

その理由は、その「嬉しい声」が配達のときの普段の会話の一つだからです。

今日みたいに偶然そんな言葉を言われると、もうそれだけで気分が明るくなるのです。きっと他でも言われているんだろうなぁ、と。もちろんその間逆があることも忘れはしないのですが。


今、体の節々がピキピキ言っていますが、それもよしです。

今日も、データでは見えないいろいろが、そっちこっちにたくさん落ちていました。

2012年1月3日火曜日

今年もよろしくお願いします。

1月2日、久しぶりに初売りに行きました。
お目当ては子供服の福袋。もちろん僕のものではありません。

AM2:00に来たのですが、既に先客がいて、僕ら夫婦は4番目でした。
泉中央のテナントビルに入っている「Tinker Bell」というお店で、なんと僕らの前に来ていた人たちは、わざわざ秋田からここの初売のためにホテルをとってやってきたそうです。いやはや。

風も凍るような氷点下の中、嫁さんといろんな話しをして寒さをしのぎました。

オープンの朝7時前には、500人くらいの人たちが並んでいました。

頑張った甲斐あって首尾よくお目当ての品を手に入れられました。
中身は・・・1万円でこの中身とは・・・素晴らしかったです。

開店5分で完売も納得でした。

子ども達、大満足してくれました。
その喜びっぷりを見て、僕も大満足して、昼間から爆睡しました。


夜にはみんなで「ジェンガ」や「ドラえもんかるた」をして過ごしました。
ずっと笑いっぱなしでした。


1月3日の朝は「3日とろろ」をいただきました。
父の実家(大崎市古川)では、昔から1月3日にとろろご飯を食べていたそうです。

とろろにした長いもは必殺「ネバリスター」。
これ以上ないほど冴えない名前ですが、味と粘りは抜群です。

お餅やおせちなどご馳走で疲れた胃袋が癒された感じがしました。
子ども達も大喜びでした。


明日にはもう覚えていないような、些細なことでもいいのです。
子ども達がいつも笑っていられるような、そんな一年にしていきたいと思っています。

僕は、そのために頑張ろうと思います。


今年もよろしくお願い致します。