2014年1月7日火曜日

見えない爪あと

太平洋に注ぐ名取川の河川敷には、たくさんの畑があります。

それらの畑の多くは、津波による名取川の逆流と氾濫で、広い範囲で水没してしまいました。

今では再び作付をしているところもけっこうありますが、それでも爪あとは依然残っているのです。

見えない爪あとです。


いつもお世話になっている相原さんの畑に来ました。

なんと、2週間前に降った雨が、いまだはけずにそのまま残っていました。

聞けば、震災前に比べてとにかく水はけが悪くなったそうです。

夏に雨が降って水がたまるともうずっと水は消えず、その水は沼のようになり、ゲンゴロウなどが発生し棲みつくんですよと言われた時は冗談かと思いましたが、本当の話でした。

もう一つ、何とも言えない話があります。

上の写真、真ん中から左側、水の溜まっていない畑が相原さんの畑、右の水が溜まっているところは別の方の畑です。

相原さんは深く深く畑を起こしたので、ある程度水ははけるようになったそうですが、両脇の別の方の畑は、そこまで深くは起こしていないそうで、ご覧のように水がたまり、流れていかない。

いや、少しずつ流れるのだそうです。

相原さんの畑に。。

今年の秋の台風、長雨は、湿害を起こすには充分過ぎたそうです。

途中まで生育し順調に見えたほうれん草も、途中で成育が止まり、次第に黄色くなってだめになっていったのだそうです。
この大きさでストップしたんです、だからもうほとんどダメでした、と相原さん。

(地震で)あんなに揺れたんだから、土の中もどうなってるか分からないですよ。

そうは言いながらそれでも、持ち前の明るさで、相原さんは既に違うことにチャレンジしていました。

来年、いや今年の冬についても、対策は考えているそうです。


相原さんの畑の近くでは、誰かのほうれん草が植わっていました。

欠株が目立つものの、どうにかこうにかなっているように見えました。
それでも、ものになるかは微妙な感じでしたけれど。




あれから、3年が経とうとしています。





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