だからつまり、下田柿です。
上手に粉をふいた表面がいかにも美味しそう。
一口かじると、ほどよい硬さの中に、とろっとなめらか上品な果肉のやわらかさ。
そして、やさしく甘い。
それでいてしつこくない。
完璧でした。
ついもう一個頂いてしまいました。
僕はあまり干し柿が得意ではありません。
あのむにゅっとしてでろっとした中途半端な感じと喉にくるくどい甘さが苦手なのです。
唯一これはうめぇって心底思えるのが長野の市田柿。
あれはもう干し柿じゃない。高級和菓子です。
そしてこの下田さんの干し柿もそれに近い感じでした。
柿の品種は山梨の甲州百目。
初めて作ったとは思えない出来でした。
下田さんが言っていました。
干し柿を自分で作ってみたら、実は案外近所でも干し柿を作っていたことに気づきました、と。
普段目に入っている風景でも、単純に視界に入っているだけで、全く意識にとまらない「みる」っていうのもありますね。
匂いも味も、音も、そんなことって多くあります。
それに気がついた瞬間、なんか軽く「おおっ」ていう、小さな驚きがあります。
新鮮な驚きに敏感でいたいと思います。
ごちそうさまでした。
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