サンプルでいただいた「賀茂なす」です。
京都上賀茂地区で作られている、田楽や揚げ物にむいている、肉質の細かいなすです。ずっしり大きく、とてもおいしそうです。
山形県鶴岡の民田(みんでん)地区にも似たような形のなすがあります。
「民田(みんでん)なす」といいいます。形は同じ丸でも、大きさがぜんぜん違う。こちらは卵よりも小さく、漬物用のなすとして愛されています。
歴史をさかのぼると、300年前に京都から伝わったようで、松尾芭蕉も俳句に詠んでいる、由緒あるなすなのです。
今は大変残念ながら手元にはありません。
形が似ているから、遠くから見たら加茂茄子も民田なすに見えるかな?見えるでしょ?見えるよね?
そう見るとそう見えるから不思議なものです。
こちらは愛媛特産の「絹かわなす」。まずその巨大さに驚き、次に皮が絹のように柔らかいことにまた驚く。ステーキにしたら最高でした。
野菜ソムリエっぽい小話をひとつ。
江戸の昔、まだビニールハウスなんてない頃、なすは既に促成栽培で正月にも出荷されていました。でも当然高くて高くて、お殿様でもめったに食べられません。でもどうしても食べたい。そんな背景から、冬のなすはワイロにも使われたというほど、実はとても高価な野菜だったのです。
「一富士、二鷹、三なすび」という言葉は、すべて高いもの。なすは、高価という意味でここに連ねられたそうです。
ありふれた野菜も、実はなかなかやるもんです。
絹かわ茄子は愛媛県でも西条市限定商品らしいですよ。
返信削除浅漬けも美味しいのでお試しください。
それと漬物なら庄内の白茄子も色落ちしないので漬け上がりが綺麗になるみたいです。
ちなみに我が家の昨日の夕食は「翡翠茄子」の焼きナスでした。
トマトも種類が多いけど茄子も一杯ありますよねぇ。