「言葉」は、もともと「言(こと)」と「端(は)」が合わさって出来たものだそうです。
「言(こと)」は「事」と同じ意味があり、「言(こと)」は、事実にもなりうるという重い意味があったそうです。
次第にその意味が軽くなり、事実を伴わない口先だけの意味を持たせようとし、「端(は)」をくわえて、「ことば」になったのだそうです。同じく軽い意味で、奈良時代には「言羽」「言葉」とも言ったとか。いつしか時の流れの中で、「葉」にたくさんの豊かさの意味を持たせ、「言葉」として現代に使い継がれている、という説があるそうです(語源由来辞典より)。
伝えたい事を「言葉」で伝えるのは、とても難しい。
色。味。匂い。音。リズム。手触り。温度。雰囲気。人の顔。感情。
でも、僕が個人的に一番難しいなと思うのは、事実を伝えることだと思っています。受け手(伝えられる側)の思いや状況を想像すること。それが特に難しい。
「これをこう言ったら相手はムッとするだろうな」
「勘違いして真逆に捉えられはしないかな」
言葉使いや表現、文脈次第では、相手の微妙な感情を傷つけてしまうこともあります。その結果こちらが言っていることを受け入れてもらえず、正しいことを言っても伝わらない、伝わっているけれど、伝わらない(分かりたくない!)ということになりかねません。
一方で、言葉一つで勇気づけられたり、元気になったり、嬉しくなったり、安心したり、時には人生を変えてしまうほど感動することもあります。
電話もメールも手紙も会話も。大人も子どもも仕事も家庭も。みな同じです。
相手の立場になって、丁寧に伝えていきたいと思います。
よく考えぬかれたことばこそ
私たちのほんとうの力なのだ
「子どもに伝える日本国憲法」(井上ひさし)
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