震災後はじめて、委員会(地域の組合員さんの集まり)がありました。
今年の2月22日以来の委員会で、10年度は楽しかったね、と振り返りをしたあの日から半年。思いも寄らない半年でした。偶然ですが、思えば2月22日はニュージーランドで大地震のあった日でもありました。
今日は体調を崩されたりご都合が合わなかったりと2名の方が出席できなかったのですが、急遽応援で来てくださった方もあり、久しぶりの再会を喜び合いました。そして、それぞれが、今日の日までの出来事を報告し合いました。
あの日。
仕事先のお花屋さんで、卒業祝いのお花の準備をしていた人。
幼稚園のお子さんのお迎えを終え、録画していたアンパンマンを一緒に見ながら、お家で一息ついていた人。
海岸沿いの松林の中をいつものようにご夫婦でジョギングしていた人。
それぞれの日常があり、いつものように過ぎるはずだった時間は、止まってしまいました。
仙台市若林区荒浜の深沼海岸沿いをジョギングしていた組合員さんは、海から聞こえる物凄い地鳴りを聞き、後ろを見ることもなく3km必死で走り、途中に駐車していた車に乗り込み、とっさの判断で裏道という裏道を抜け、渋滞をかわし、なんとか助かったそうです。そのわずか数時間後、その海岸では200~300の遺体が見つかったという信じられない、信じたくない情報がラジオで報道されていました。
私が今ここにいることは、「奇跡」なんです、とその組合員さんはお話されていました。
ちょうどこの前の土曜日、山元町からの帰り、その海岸へたまたま行ったのですが、街全体が津波で壊滅していて、言葉を失いました。
写真は、海側から荒浜の町を見た様子です。
中央左側にある、荒浜小学校だけが原型をとどめていました。組合員さんが走り抜けた松林はほとんど残っていません。
その光景を見た後だからなおさら、その「奇跡」という言葉がよくわかりました。
それぞれの「あの日」があります。
口にすることで癒えることがあると思います。
口に出来るようになるまで、長い時間を必要とすることもあると思います。
忘れることで前に進めることがあると思います。
忘れてはいけないこともたくさんあります。
気持ちの平衡を保つことも、「頑張る」ことだと思います。
人知れず、もしかしたら自分でもそれと気づかず、みんな頑張っている、と思いました。
今日お会い出来なかったみなさんと、次回こそ元気に会えるといいなと思います。