とても楽しく賑やかでしんみりもあり、とてもいい送別会だったのですが、終わり頃ちょっと事件がありました。
ある職員が、先輩(Oさん)に向かって暴言を吐いたのでした。
その暴言を吐いた職員にしたって、現場時代からOさんにとてもお世話になって来たのです。
Oさんはその場では何も言いませんでした。
その後気を取り直し、Oさんも交え有志たちで2次会へ行きました。
その場も、いつにも増して楽しい場でした。
こんなに楽しく笑ったカラオケは相当久しぶりです。
僕が最も尊敬する、そして今の道にすすむすべてのきっかけを作ってくれた先輩(Iさん)が披露した「渚のバルコニー」は絶品でした。
雄々しく勇ましく猛々しい歌声で、「ひとりできてね 指切りしてね そして秘密」と、それは見事に歌い上げてくれました。
Iさんも現場上がりです。
あと10分で終了という時、一つ上の先輩(Mさん)が隣に座り(今の事務所にはほとんど先輩しかいません)、1次会のあれはないよね、と言われました。
Mさんも僕と同じ、配送現場から今のバイヤー職に就いた現場上がりの人で、店舗経験なくバイヤーになった第1号です。Oさんもほぼ同時にバイヤーになりました。
1次会のあれ、とは、暴言のことです。
うちらは現場にいたころ、Oさん(暴言を吐かれた先輩)にたくさんたくさん教えてもらったでしょ。
やっぱり今の職場は、ベースを築いてきたIさんがいて、Oさんがいて、うちらがいると思うんだ。
それはいくら歳をとっても、どんな立場になっても、一生変わらないと思うよ。
今は同じ仕事をしているけれど、決して対等じゃないんだよ。
いくら酒の席でも、言っていいことと悪いことがある。
あいつはそれが分からないから、これから教えてやらなきゃないんだ。あ、あともう一人それがわからない奴いるけどね。
Mさんとそういう話をしたのは初めてでした。
あ、僕の原点だ、と思いました。
きっとMさんにとっても、原点なのだと思います。
仕事に慣れてきたり、いっちょまえになってきたり、調子がよかったりすると、つい忘れてしまいがちなことかもしれません。
でもそれは、思い上がりと、勘違いなのです。
対等であるはずがないのです。
振り返ってみると、思い当たることがたくさんあって、とても恥ずかしくなりました。
そしてぞっとしました。
あの暴言はもしかしたらいつか自分が言っていたかもしれないと。いや、似たようなこと、既に言ってないだろうかと。
仕事が一人前に出来たとしても。
もっと大切なことがあると思い知りました。
感謝の気持を忘れていないか。
超大雪の中の帰り道、2回ほど転びながら、ずっとMさんの言葉を反芻していました。
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