10月1日(土)、塩釜市の離島、桂島に行ってきました。
島民240人の小さな島です。
地震の時、島には220人がいたそうです。
桂島は、松島湾に浮かぶ小さな島なので、太平洋側から押し寄せた津波は島を通り越し、島の反対側まで到達しました。でも、区長さんをはじめ、近隣の住民の協力で、家から動こうとしないお年寄りを有無を言わさず軽トラックへ乗せ、高台まで一人残らず避難し、この島では一人の犠牲者も出さずに済みました。
高台は建物も無事ですが(と言っても地震で被害は大きいけれど)、海沿いは他地域同様、家の基礎もない状況でした。
今回は、台風15号で家の裏の崖が崩れてしまった内海さんというおじいちゃんの家の泥の搬出作業のお手伝いをしました。
結構崩れていて、危険でした。土もかなりの粘土質で、重い重い。これはおじいちゃん一人では無理です。
途中みんなで休憩をしていると、おばあちゃんが、自宅の庭で取れたさつまいもをふかして持ってきてくれました。
やさしくあまい。
どんな高級スイーツでも、この甘さは出せないよなぁ、と思いました。
疲れた体にじんわりおいしい、味わい深いふかしいもでした。
4時間弱くらいでしょうか、土砂が堆積した家の裏は、すっかりきれいになりました。
おじいちゃんがたっているあたりがこんもり土砂でいっぱいだったのです。写真右手の岩盤は崩れて露わになったところ。
こんなに土を出しました。
おじいちゃんにも喜んでもらえ、良かったです。
ご挨拶をして家を辞去した僕たちは、見下ろした先にある海水浴場へ向かいました。
狭く急な路地を石畳が続いていく、どこか懐かしい家並み。
この先の「民宿阿部」さんには、「鶴瓶の家族に乾杯」という番組でこの前鶴瓶と大魔神佐々木がロケに来たそうです。かつて訪れたところを再訪問、という再会編だったようです。
素朴できれいな島だったんだろうなぁ。
小路を歩きながら、そんなことを思いました。
秋桜が揺れる向こうで、かつて家だった瓦礫の撤去は続きます。
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