今年は、劇的に国産柑橘が少ない。どの品種もおしなべて少ない。
どれも前年の60~80%くらいの数量だそうです。みんなが大好きなデコポンはいつもより1ヶ月くらい早くなくなるかも。
原因は、去年の春の低温と、夏の猛暑、干ばつ、秋の極端な干ばつ、12月の雨・・・。
おまけに、輸入のグレープフルーツも大玉がとても少なく、不作傾向です。
5月、6月と厳しい状況になりそうなので、なるべく早く動こうと考えました。
そして、意外なおいしさに出会ったのでした。
そう、これがまさか、こんなにおいしいとは思いませんでした。前に食べたときは、皮はきたないし、種は多いし、甘いわけでもないし、さしておいしくないし、と思っていました。
でも。
松山市から130km離れたところに位置する愛媛県愛南町では、その果実の収穫は4月後半から始まります。
だから、今日食べたそれは、実際はまだまだ未熟者。確かにちょっと酸っぱかった。でも、充分食べられました。いや、おいしかった。なんといっても、皮を向いた瞬間の風味がいい。そして、種が全然ない。聞くと、これはもともと種のない果実で、種が入る場合は近くの別な果実の花粉がついた時だそうです。
その食味から、「和製グレープフルーツ」とも言われています。
その土地では、その果実は「宇和ゴールド」と呼ばれています。
旧・御荘(みしょう)町にある出荷組合では、町の地名の音に字をあて、「美生柑(みしょうかん)」の商標で出荷されています。
熊本では「ジューシーオレンジ」「ジューシーフルーツ」と呼ばれています。
いずれも同じ品種。品種名は「河内晩柑(かわちばんかん)」。
他の国産柑橘がなくなっても、7月上旬まで出荷される貴重な柑橘類です。
たわわです。なりかたもグレープフルーツに似ています。
さっぱりしていて、甘すぎない。苦味もない。きっと初夏の熱い空気の中で、キンキンに冷やしたこの果実はぴったりだと思いました。なんだ、輸入がなくてもいけるじゃんか。そう思ってしまいます。いや、グレープフルーツはそれで好きなので必要ですが。
石井さんもその意外なおいしさに驚き、思わずパチリ。
去年出荷が終わったあとにNHKで特集され、問い合わせ殺到、フィーバーしたそうです。でももう既にないのに。。。
柑橘の厳しいこんな年だから、今年はなおこの柑橘が注目されるかも知れません。
僕も、みんなも。知らないだけ。
そういうことって、きっとまだまだあります。
これうめっ!て思った驚きを、多くの人に知ってもらいたいと思いました。
生産者であり、農協の委員長(トップ)でもある濱本さん。なんと園地までの運転手までして下さいました。
飾らない笑顔が爽やかに弾けていました。
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