目的は、状況の確認と「産地を伝える企画」の打ち合わせでした。
その時決まった企画が、これです。
その日一戸さんはこんなことを言っていました。
「産地に来ればみんな規格外品でも全然良いというのさ。本当にそれが商品として成立するのか、本当に消費者に受け入れられるのか、それが一番知りたいんだよね。あといつも思っていることとして、「規格外」と言うけれど、その「規格」って産地で勝手に決めてしまっているんじゃないかな。自分で「これはだめでしょ」って。消費者の本当の声が聞きたいよね。」(出張日記9月20日より)
セット内容は小玉の玉ねぎ、じゃがいも、細いごぼう、割れ・欠け・変形のにんじん。以上4品。
窮状を伝えるメッセージと、その形状、大きさを生かしたレシピを付けました。(エプロンの杉山シェフ作)
そして11月1週。いよいよ受注です。
なんと、2500人を超える組合員さんからご注文をいただきました。
でも、喜ぶのはまだ早い。共同購入は見て買えないから、みなさんめいめいが掲載写真をもとに、イメージを膨らませて注文されるので、必ずギャップがあるものなのです。
だから、届いた後の反応が一番肝心です。
喜ばれるだろうか。がっかりされるだろうか。それなりね、と思われるのか。一戸さんの思いは伝わるのか。
僕も不安でしたが、今回コーディネートしてくれたエプロンの堀江さんは、もっと不安だったようです。
アンケートが返ってきました。じゃんじゃん来てます。
その内容は・・・。
不安は杞憂でした。
「人の容姿が様々あるように、野菜にもあると思います。形や見てくれではじかれてしまう商いに疑問を感じています。「理由あり野菜セット」のような取り組みは生協だからこそどんどんやってほしい企画です。生産者と消費者の両方を守るとてもよい企画です」
「小さ目の玉ねぎやじゃが芋は、使いやすくて重宝します。人参の割れや変形は全く気になりません。おいしかったです。添付してあったレシピが役に立ちました。この野菜セット、度々載せてください。また利用します。」
「姿・形は気にしていません。安全・新鮮・美味しいものを求めています」
「今年の夏は本当に日本国中異常な暑さでした。その中で一戸さんのお仕事に頭が下がる思いです。少しでもお役に立つことが出来ればと思い購入しました。日本の農業はどこに行こうとしてるのか心配です。」
「北海道産のじゃがいもと玉ねぎの箱買いをしたばかりでしたが、応援ボックスということで、少しでも協力出来れば・・・と思い購入させて頂きました。さっそくシチューや煮物、汁物に利用させていただきました。あたたかい気持ちでみんなで食べました。大変とは思いますが、元気で頑張って続けていって下さいネ。」
一戸さん。待っていた声、届き始めましたよ。
素晴らしいの一言!
返信削除産地では規格品と規格外品に分ける選果労賃が一番のコストです。
これが解消されればお互いにメリットがあると思います。
来年までに考えて見ます。
いしけんさん
返信削除お忙しい前日にコメントありがとうございます!
最後のアンケートにある「あたたかい気持ちでみんなで食べました」に僕は感動しました。「気持ちが動く」ってすごいことだと思います。「共感」が大切だと気が付きました。