今年はじめての訓子府です。
向こうまで300mはあるかな。
整然と植えられた玉ねぎの苗たち。
それでもところどころ植えそこねた部分は人の手で植えます。
1個補植して、それはたった1個の玉ねぎ。
そのあまりの地道さに、気が遠くなりそうです。
傍らに立つのは、今日はじめてこの地を訪れた青森の相馬さん。
とにかく、とにかくまじめに真剣に質問してはメモをしまくっていました。
地道な作業が続きますが、それでも、生産者、太田さんのお母さんは朗らかです。
かなり久しぶりにお会いしたのですが、変わらずお元気でした。
以前お会いしたのは、そう、もう6年くらい前でしょうか。
ホクレンの前担当任だった吉井さんと訪問した時以来です。
そうそうあの時の吉井さんといえば、
目的だった玉ねぎそっちのけで太田さんから出されたメロンを遠慮する素振りの欠片も見せず食欲のままに次から次へと貪り食っていたなぁ。(写真は当時のもの。衝撃のあまり手ブレを。。。)
このことは吉井さんの名誉のために内緒にしておこう。
今年から部会長になった太田さん。
来るたびに、必ず僕を迎えてくれていました。
僕よりも歳上なのに、どこか笑顔が可愛らしい感じがします。子供時代がなんとなく想像出来る笑顔だなぁって会うたびに思っていますが、これも内緒です。
田植機とほとんど同じ仕組で玉ねぎは植えられていきます。
何度も訓子府に来ているのに、初めて見ました知りました。
おなじ間隔でストンストン植えられていきます。
苗床を時々足しながら、太田さんは前へと進みます。
左側には、次に植えるところの目印になるよう線を引きながら、ひたすら進みます。
それでも植え損なうところは出てしまうので、そういったところは人の手で一つ一つ苗を補植するのです。
僕はここ数年間に訓子府に何度も来ているけれど、それがたとえば延べ15回くらい来ているとしても、日にちで言えばたったの15日です。
まあほとんどのことは知らないわけです。
だから、来るたびに勉強なのです。発見なのです。
発見出来なくなったら、そこで成長は止まった、ということです。
いつだって、僕は自分なりの発見をしていきたいと思っています。
太田さんはもうあんなに遠くまで行ってしまいました。
お母さんが右のほうで補植作業を続けています。
すべてが、1個1個の玉ねぎになるのです。