縄文時代に中国から伝わったイネ(米)よりも昔から、日本に伝えられ作られている野菜があります。
里芋です。
原産地は東南アジア。亜熱帯から熱帯にかけて育つ植物です。
日本では、山野で自生する自然薯を「山芋」と呼び、里で栽培されるこの芋を「里芋」と呼ぶようになったそうです。
イネが登場するまでは、ずっと主食だった里芋。
さつまいもがやってくる江戸時代までは、芋といったら里芋。
中秋の名月にはお月見をする風習がありますが、そこにお供えされる月見だんごももともとは里芋だったそうな。今でも里芋をお供えする地域はあるようで、「芋名月」と呼ばれるゆえんです。お月見は収穫を祝う行事です。
そう言えば、正月には餅を食べますが、里芋も欠かせません。
昔から、日本人は里芋には特別な思いがあったようです。
主食の里芋にと言うより、食べ物に、その食べ物を育ててくれるいろいろに感謝、ということなのでしょう。
写真は宮崎県都城市、セレベスの畑です。
すぐ近くに、収穫中の石川早生、まだちょっと先の土垂も植わっていました。
今年は雨が多過ぎて困った、と、全く雨の降らない東北とは真逆の悩みを、産地の方は話していました。東北ではみんな雨乞いしているよと言ったら大層驚いていました。
中秋の名月、今年は9月30日(日)。
セレベスの畝間は小径となって、ずっと先まで続いていました。
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