2010年9月30日木曜日

お誕生日はみんなでお祝い

今日は月に一度ある組合員のあつまり、「委員会」。

生協からのお知らせや組合員さんから直接ご意見をいただく場です。
県内にたくさんあるこの委員会は、生協としてはもっとも大切な組合員組織。
みんなそれぞれ用事もあるなか、生協のために時間を割いて集まってくれるのです。

・・・と書くと、非常に硬そうですが、中身はほとんど「茶話会」(地域にもよりますが)。
集まればみんなわいわいがやがや。話題はもちろん生協についてですが、脱線することが普通。定年した旦那さんのおはなしや、息子さんの仕事のこと、趣味のジョギングや、体重の話などなど。こういうのを「かしましい」というのだろうなぁ。

とはいえ私の担当している委員会はみんなけっこう真面目です。
生協のことを好きでいてくれているなぁ、といつも思います。
とってもありがたいです。

今日はその中のお一人の方が誕生日。大台だそうです。そうは見えない素敵な方です。
なんとそれを知っていた他の委員さんがサプライズで、お赤飯やデザートを作って来てくれました。
私もちゃっかりお相伴にあずかりました。

生協はくらしのための組合員組織です。
もともとは何のつながりもない人々が、何かの縁でこうやってお誕生日をお祝いすることもある。

とても素敵なきっかけだなぁと思いました。

2010年9月29日水曜日

さつまいもといえばテルさんだね。

マル丈青果のテルさんがサンネットの事務所へ商品サンプルを持ってきてくれました。
時おり見せるつぶらな瞳の上目遣いが、サンネットの女性スタッフの心をつかんで離さないテルさん。あれ?男・中澤さんもキュンとしてる?


テルさんはさつまいものプロ。スーパーのバイヤーや八百屋さんからはもちろん、味にうるさい焼き芋屋さんからの信頼もあつく、仙台でもよくテレビに出演する有名な焼き芋屋さんからも「オレはテルからしか買わねぇんだ」と言われるほど全幅の信頼を寄せられているのです。

この時期味のいいさつまいもはこれだね。変り種でこんなのもあるよ。新品種のこれ頑張って引っ張るから。正々堂々と悪さ加減を伝えればこんなC品もありじゃない。ケーキ屋さんではスイートポテト用にこの大きさのが売れているよ。。。

なんにも知らない未熟者の僕に、出会った時から丁寧に教えてくれたテルさん。今日もいろいろ持ってきてくれました。クイックスイート、しっとりして今時期に食べるにはとても美味しかった。パープルスイートロード、もうちょっとだね。鳴門金時、もっとおいしくなるはず。

ぶどうやりんご、国産柑橘のように、品種によってこんなにも味が違うのはとっても楽しい。


今年いろいろやってみましょう。
ね、テルさん。

2010年9月28日火曜日

秋の味覚と、傷だらけの笑顔。

アシスタントの須藤さんが、おにぎりを作ってきてくれました。
うれしいじゃありませんか。

どれどれなになに、栗ご飯かな?

いえいえ。
なんと「安納芋ご飯」でした。

一口頬張ると、秋が口の中いっぱいです。うっま~い!
写真がヘタですみません。

鹿児島くみあい食品きってのジェントルマン、岡原さんから届いた収穫したての安納芋を、ご飯に入れて炊き込んだそうです。他にもきのこなど秋の味覚が満載。

まだあの安納芋独特のネロリ感はなく、まだホクホクでした。これから時間をかけて澱粉質がネロネロになっていくのです。これはこれでおいしい。ごはんにもあう適度なしっとり感と、これからを期待させるポテンシャルを秘めた甘み。

安納芋のネロリ感と肉質のオレンジ色に驚き、濃厚な甘さにまたびっくり。初めて味わったあの感動は今も忘れられません。
ちょっと高いけれど、この味なら価値あり!と思ったものです。

遠く種子島から届いた安納芋。
明るい話が少ない最近に、つかの間ほっとさせてくれた秋の味覚で、日々傷だらけの男・中澤さんもこの笑顔。
よし、これで明日も頑張れる!

須藤さん、ごちそうさまでした!

2010年9月27日月曜日

♪お~らが~ふ~るさ~と山形の~

♪お~らが~ふ~るさ~と山形の~

清野さん、この歌知ってますか?
残念ながら僕は知りません。一度聞かせてください。

今日、山形共立社の清野さんから差し入れが届きました。
山形銘菓「おしどりミルクケーキ」です。

冒頭の歌は「おしどりミルクケーキ」のCMソングだそうです。
伴淳三郎という人が歌っていたそうです。

このミルクケーキ、ケーキといえどもガチガチに硬い板状のお菓子で、「これもケーキなのか!」と初めての人はきっと驚きます。口に入れた瞬間、なめるべきか、噛むべきか素人は迷ってしまいます。
小さい頃、時々食器棚にあったような気がします。缶入りだったかな。よく覚えていません。
なんと今は、ラ・フランスやさくらんぼ味も出ているんですね。それも佐藤錦。さすが山形。

自分が子供の頃大好きなお菓子って何だったかなぁと考えてみましたが、思い出せません。
男・中澤さんの子供の頃のおやつはイナゴの佃煮だったそうです。貴重なタンパク源だったと言っていました。僕は残念ながら食べる機会があまりありませんでした。
今我が家の子供達にあげたらどんな顔するでしょう。

仙台にも「仙臺駄菓子」と呼ばれる素朴な菓子があります。
その土地その土地に昔から愛されていて、今も受け継がれているものは、残っている理由があるのでしょう。

「おしどりミルクケーキ」。山形にお寄りの際は是非どうぞ。
初めて食べた人でも、きっと懐かしさを感じさせる、やさしく素朴な味です。
清野さん、ごちそうさまでした。


2010年9月25日土曜日

おまちどうさま、かぼちゃのスープができました。

北海道ではないけれど、今日は我が家の外も15℃と11月の気温。結構冷えてきたのでかぼちゃで子供たちとスープを作ることにしました。

かぼちゃを潰してペースト状にする係、牛乳を混ぜる係、塩コショウをかける係、最後にパセリを振る係。いちいち、あたしがあたしがぎゃあぎゃあぎゃあ。喧嘩です。やれやれ。
そんなこんなの涙のかぼちゃスープが出来上がりました。


もっとおかわりしたいというリクエストにお応えし、もう一回作りました。1度目はかぼちゃだけだったのですが、2度目は玉ねぎとベーコンも炒めてコンソメも入れてみました。それだけで、もっとおいしくなりました。

手は全然かけてませんが、それでも自分たちが何かしたことで、子供たちも大満足でした。

あたたかいスープがおいしい季節になってきました。

2010年9月24日金曜日

その芋の名は、「つるり」。

「芋煮会」とは、東北地方の秋の風物詩。
川原などで、みんなで鍋、釜、食材、薪をもって、「芋煮」を作って食べること。
芋煮は山形の「牛肉に醤油」や、宮城の「豚肉に味噌」などが主流です。そして、主役になる芋はもちろん「里芋」。

この時期になるとスーパーでは大鍋を無料で貸出してくれます。
「芋煮セット」として、下ごしらえ済みの里芋、蒟蒻、人参、ささがきごぼう、ねぎ、肉などがセットになった商品も販売されます。
会場になる河川敷近くのコンビニでは、もちろん薪も売っています。
全く当たり前だと思っていたのですが、他の地域ではこの時期コンビニで薪は売らないのですね。芋煮会が東北だけの行事だということは、大人になって初めて知りました。

その主役をもっと知るために、本日、山形の寒河江に行ってきました。
共立社の奥山商務に案内してもらいました。
不祝儀の取り仕切りが見事なことと、そこはかとなく漂う雰囲気から、サンネットでは誰からともなく「奥山和尚」と呼ばれています。似合う言葉は「輪廻」「涅槃」「極楽浄土」です。

通常里芋は、種芋を土に植え育てるもの。ところが寒河江にある「JAさがえ西村山」では、特殊な方法で苗を作り、栽培をしているのです。その名も「成長点培養」。里芋の成長点を無菌状態で培養し株を増やし、病気に強い苗を作る。一つの良い芋を培養するので、分けられた株は、実はみな同じ遺伝子。人に例えれば、どの株も「奥山和尚」「奥山和尚」「奥山和尚」「奥山和尚」「奥山和尚」・・・という感じ。
 
(農協さんに了解をいただき撮影させて頂きました)

これら無菌培養された株を農家が畑で大切に育てるというわけです。
こんなに手が込んでいる里芋、それが、このJAさがえ西村山でだけ作られている、「つるり里芋」です。
その名のとおり、「つるり」と皮がむけやすいから「つるり里芋」。分かりやすさが一番です。
剥けやすいだけではなく、食感も滑らかで、火のとおりも早い、まんずんめぇ芋だじゅ。(共立社清野さん談)

今回は生育調査に同行させてもらいました。
丈の長さ、葉の大きさ、枚数などを数え、生育を見ます。その後、掘り取りをして芋の状態を見ました。今年のめちゃくちゃな天気のなか、立派に育った芋を誇らしげに抱える農協の丹野さん。おおっ。

十五夜お月見にお供えする団子は、もとは里芋だったそうです。
山で採れる「山芋」に対し、里で人がつくるから「里芋」。

気温もぐっと下がって、ようやく秋本番。
東北の人にとって、とても身近で、とても大切な食材です。


2010年9月23日木曜日

かかとを踏む時代。

少し前にサンダルを買いに靴屋へ行きました。

そこでびっくり、かかとを踏むことを前提にした靴が売っていました。
聞けば、今(ちょっと前から?)流行っているそうで、全く知らない僕は非常に驚きました。

靴をはくのも手を抜くのか。。。
(変な表現ですが)

考えたね!やられた!と思うと同時に、なんだかなぁ、とも思いました。
探していたサンダルが売っていなかったので、よっぽどこれでもいいかなとも思ったけれど、今回は買いませんでした。

今は食品でも「ワン・ツー・アクション」で食べられるものが人気だそうです。
焼くだけ、煮るだけ、混ぜるだけ。フライパンひとつで。
サイコロステーキでも、6面焼くのが面倒なので、なんと2面焼けばいいように、平べったいサイコロステーキがあるそうです。もはやサイコロじゃありませんね。
米だって、九州や関東では「無洗米」が主流とか。(みやぎはほとんど売れません)。

野菜も焼くだけ、煮るだけか。
すると、素材の味が大切だなぁ。などと素直に考えてみたりしました。
かぼちゃやさつまいも、枝豆、とうもろこし。手を加えないものほど、味で選ばれているし。

靴もかかとを踏む時代。
好むと好まざるとに関わらず、文明ってそういうものなのだろうなぁと思いました。
「注ぐだけ」の昼食を摂りながら、なんとはなしに思うのでした。



2010年9月21日火曜日

運動会の朝は大騒ぎ。

20日、幼稚園の運動会がありました。

下の娘(5歳)の、初めての運動会でした。
前の夜から「きんちょうする~。ねむれない~」と布団の上でごろんごろん。
もう何でもいっちょまえです。

朝は7時30分のバスにのって揺られていくので、お弁当作りをする我が家の奥様はなんと4時起き。
僕は5時45分ころ起こされて、うずらの卵の殻剥きをしました。

いろいろやり方はあるのでしょうが、やはり朝起きてのお弁当作りはとても大変です。
子供の支度もしながらですから。
おいしくて、いろいろあって、華やかで。でも短時間で出来て簡単で。
奥様はベニアズマで簡単大学芋を作っていました。「はなまる」情報だそうです。
そのほかにもサンドウィッチやなんやかんやと作っていました。
お母さんはえらいなぁと感心しました。

日中は雨も落ちず、過ごしやすい天気で、緊張していた娘も無事、競技を終えました。
リレーのアンカーなのに、こちらに手を振る余裕もあって。前向いて走れ!
娘は生まれてすぐに大きな手術をするなど壁をいくつも乗り越えて来たので、最後のマスゲームで一際大きく手を振り回す姿に、何ともしみじみしてしまいました。

いい運動会でした。

2010年9月20日月曜日

本当の声が聞きたいよね。



美幌の有機栽培にんじん、ごぼう、じゃがいもの産直生産者、一戸さんを訪問しました。
多分にもれず、美幌地区も夏の暑さと雨の被害を多く受けています。
訪問した日は冷たい霧雨が降っていました。

昨年の産直ツアーの時、組合員さんが割れたり二股のにんじんを見て、「これなら全然食べられるわ!もったいない」との反応がありました。
今年のこの苦しい状況で、正品率はひどく落ちています。この窮状を商品を通して伝えよう、と考えています。

一戸さんは言います。

「産地に来ればみんな規格外品でも全然良いというのさ。本当にそれが商品として成立するのか、本当に消費者に受け入れられるのか、それが一番知りたいんだよね。あといつも思っていることとして、「規格外」と言うけれど、その「規格」って産地で勝手に決めてしまっているんじゃないかな。自分で「これはだめでしょ」って。消費者の本当の声が聞きたいよね。」


まず今年やってみます。

2010年9月19日日曜日

旅の宿 くんねっぷ


訓子府駅前にある「旅の宿 くんねっぷ」。

昭和20年代からこの地にある老舗の旅館です。
平成11年に建て替えるまでは「訓子府旅館」でした。

風呂もトイレも共同で、部屋の空調は扇風機でした。
旅の宿の雰囲気満点なので、朝食に期待大。
翌朝、素晴らしい勢いで我先にと風呂から飛び出すY井さん。
最高の笑顔で「いただきます!」

朝ごはんがおいしいのは健康な証拠ですね。
「最近背が伸びて大台(190cm)に乗ったんですよ!」と嬉しそうに話すY井さん。おめでとう。

いつも出張だと味気ないビジネスホテルで朝食はお決まりのバイキング。だから、なおさら新鮮です。
すでにコップに注がれて時間のたっていた牛乳、汁椀によそいたてなのに超飲み頃のなめこ汁。そんなぬるさ加減も、旅の宿だなぁと不思議に納得できてしまう、味のある宿でした。

訓子府は今年も元気です。

産直玉ねぎ、じゃがいもの産地であるJAきたみらい、訓子府地区に、今年の状況確認と作戦会議を目的に訪問しました。

今年の北見地区は全国ニュースにもなるほど暑くて、37℃以上の日が何回もあり、38℃を超えた日も!仙台の観測史上最高気温が一昨年に観測した37.1℃ですから、仙台人も経験したことのない暑さです。体温より高いです。北海道で。いやはや。

また雨も多かったことから、じゃがいも、玉ねぎには大きな影響がありました。

じゃがいもは、量、大きさともいい感じの仕上がりなのですが、中心空洞が多いです。急激な水分吸収や高温で、芋の肥大が急にすすむと、芋の中身が外の成長に追いつかず、中が空洞になってしまう症状です。腐れではありません。生理障害です。切らないと分からないのですが、JAきたみらいでは「空洞センサー」があり、切らずに分かるのである程度は取り除けます。が、せっかく育った芋、ずいぶんはじかれていました。。。
センサーではじかれた空洞のじゃがいも。そこをのぞけば食べられるのですが。

玉ねぎは病気、小玉多し。収穫量減。
暑すぎて(積算温度が達してしまい)、後半もっと大きくなるはずの玉ねぎが、小さい段階で生育収量してしまったのです。小玉が増える→収穫量(重さ)が減る。。。

じゃがいも部会の斉藤部会長、玉ねぎ部会の平田部会長とも、切なく苦しい思いを表には一切出さず、いつもの笑顔で迎えて下さりました。状況がわかるから、なお切ないです。

今回同行していただいているホクレンY井さんのご尽力で、素敵な産地だよりが完成しました。それに、産地の状況と生産者の言葉を掲載することにしました。
また、組合員さんへのメッセージも動画で録画させて頂きました。

玉ねぎ部会長の平田さん。普段は穏やかですが、心は火傷しそうなほど熱い方です。何回か火傷しました。

馬鈴薯部会長の斉藤さん。見た目は穏やかですが、平田さんに尋常じゃないと言われるほどかたいポリシーをお持ちです。「頑固」とも言われていました。

こんな年だからこそ、前進あるのみです。

2010年9月17日金曜日

名寄によろ~な!


今日はアスパラ、とうもろこし、かぼちゃ、ゆり根、山わさびと、年間お世話になっている名寄(なよろ)を訪問。これから始まる冬至までのかぼちゃやゆりねのお話と来年に向けての打ち合わせが目的です。

昨晩は、世界で一番おもしろいと私が思っているブログ、「名寄によろ~な!」を書いているいしけん部長その人に久しぶりにお会いすることが出来ました。
「もう忘れられたかと思ったよ!」
レーシック手術でメガネをはずされたいしけんさんは、またぐっと若返られたようでした。

夕食をご一緒させていただきながら、かぼちゃの生育状況、ゆりねの一大プロジェクトから、大林素子がとても綺麗なこと、ブログの写真の見つけ方、マイケル・ジョーダン、アイルトン・セナのお宝グッズにいたるまで、非常に幅広いお話を聞かせていただきました。
途中からサプライズでホクレンのA部課長もお越しになり、一日同行していただいた同じホクレンのY井さんの顔から一瞬血の気が引く一幕もあり、それはそれは賑やかな夜になりました。

そんな中、かぼちゃのガンベについてのお話になりました。
ガンベとは、生育中に土に接している面が雨が多いなどの影響で窒息してしまい、皮がかさぶた状になってしまう症状のこと。今年は異常な雨量だったため、畑が湿っておりかぼちゃも土へ沈み、かぼちゃが地面へ接地する面積が多くなり、いつもよりガンベがあるかもしれない、というようなお話だったのですが。いしけんさんはすかさず「せっちー」と一言。接地→せっちー→和泉節子・・・。
なるほど!いしけんさんのブログがどうやって出来ているか、よく分かりました。

もう少しで出発です。
ニュースでは報道されていない夏の異常気象の爪痕と、そのなかを耐えぬいた農作物を確認してきます。どうやったら伝えられるかを考えながら。

Y井さん、起きられただろうか。





2010年9月16日木曜日

たった一人で。

北海道の旭川から北へ約2時間、美深(びふか)町へやって来ました。

ここ美深には、サンネットのためだけに、希少品種「くりふぶき」というかぼちゃを作ってくれている伊藤さんがいらっしゃいます。今年の品質の確認と、来年への作付のお願いが目的です。
ここ美深は、夏と冬の温度差が77.5℃という記録があるほど、夏と冬の温度差が激しい町。今年の夏は特別ですが、夏場でもストーブを炊くほど、冷え込む日があるほど、一日の寒暖差があるため、野菜はとてもおいしくなるのです。

伊藤さんは御年70歳になるとは思えないほど軽やかな足取りとバネで、圃場を走る、跳ねる。

くりふぶきは粉質で非常に甘いけれど、収量が少ないため、北海道でもほとんど作られていません。東北の組合員さんからの熱いメッセージを伝えました。(えびす等他品種と比べ)収穫量の少なさがネックですが、それでも奥さんはおいしいから親戚にも配っているということ。

もっと生産者を増やしてね、と農協の担当の方へリクエストする伊藤さん。
サンネットのために、たった一人でこの品種を作ってくれている伊藤さん。
生協店舗はおろか、市場出荷もほとんどない品種。ネット販売風に言えば「幻の品種」。
知る人ぞ知るこの品種。声が来るから作っているんだよ。この思いに応えるべく、今年も9月末から10月一杯まで紙面でご案内しています。

かぼちゃはおいしくないと、本当に皿から減りません。
機会があったらぜひ、お試しください。甘くてほくほく。東北人好みのおいしいかぼちゃです。

2010年9月15日水曜日

方針説明会の合間に。


本日、サンネットの方針説明会がありました。

今回は、2011年の計画、テーマ、新しく出来る統一センターや、インターネットの取り組みなどを、お取引戴いている全ての分類の皆様へ商品部長からお話させて頂きました。
お忙しい中、449名もの方々にご来場いただきました。改めて多くの皆様にお力を頂いて、日々の取り組みが進められるのだなぁ、と実感しました。

農産関係のお取引様もお越し頂きました。大変ありがとうございました。
何人かの方々と説明会の合間にお話しましたが、明るい話はあまりなく・・・。

「大根がもうどこにもなくて・・・。この前の雨で青森では畑に入れず・・・。でもなんとか・・・!」
「トマトが夏の高温で樹が疲れて・・・。数量が・・・。産地は精一杯・・・。でもなんとか・・・!」
時折かかってくる電話でも、
「いんげんが全国的に遅れていて・・・。収穫量が苦しく・・・。圃場もっと見てきます!」
「夏の暑さでまいたけの菌床が疲労していて・・・。この先が不安・・・。確認します!」
・・・。
・・・・・・。


共同購入は「まず納品」。
こんな状況なので、相場はめちゃくちゃです。
でも、納品していただいている皆さんは、注文してくれて、楽しみに待ってくれている組合員さんのことを思って、「まず納品」の強い強い意志で納めてくださっています。
もしかしたらまるで生協の職員のように(以上に?)、組合員さんのことを考えてくれていると思うときがいっぱいあります。

普段は見えない多く多くの人々の力で、たった一つのトマトは、大根は、当たり前の顔で、届いているのです。

これも、「食べものの裏側」です。








2010年9月12日日曜日

定禅寺ストリートジャズフェスティバル

仙台には、日本最大の音楽祭があります。

それが、毎年秋に仙台市内中心部で行われる、「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」。
市民のための、市民による音楽祭です。

JAZZはもちろん、フォークあり、ロックあり、ソウルあり、ゴスペルあり。ジャンル問わず、誰でも参加できて、すべて無料で聞ける。ステージは街角(ストリート)。仙台駅の2階歩道でも、公園でも、オフィスビルの前でも、駅から離れたそのへんでも。

今年は20周年。1年目は25組だった参加バンドが、20年目の今年はなんと776組!ステージは92箇所(46箇所×2日)、参加者は4000人以上。北は北海道、南は沖縄からの参加もあります。75万人の観光客が訪れる、一大イベントになりました。
かつては、当時インディーズだった、カナダ人と日本人のバンド「MONKEY MAJIK」も参加していたそうです。それはすごい。

毎年弟が参加するので、観に来れるときは行きます。
今年は、県内の畑には待ちに待った恵みの雨ですが、JAZZフェスにとってはあいにくの雨。
でも、たくさんの人出で賑わっていました。盛り上がっていました。

弟のバンドはスカバンドで、ペット、テナー、アルト、バリトンサックスにトロンボーンなど11人編成の大所帯。彼のパートはギター。みんなかなりうまいです。

ボランティアと募金が運営の大きなウェイトを占めるこの音楽祭。
100円募金したら、手作りの「ミニガンザ」をもらえました。フィルムケースにサンゴを入れた、小さなパーカッションです。

みんなで作って、みんなで楽しむ。

今は手拍子とミニガンザで参加ですが、いつか何かで参加したいなと思っています。

2010年9月11日土曜日

「米作って、めしが食えねぇ」


今日は今年2度目の産地見学会。
配達の担当者30名と組合員さん5人で、田尻へ行きました。
田尻は宮城県のやや北部の田園地帯。全国的にも有名な我がみやぎの誇り、男・中澤さんの故郷でもあります。

今回学習するのは、葉物野菜、豚、そして米でした。
移動の車中で日本の食料自給率について学習し、極端な低関税が原因の輸入拡大や、食生活の欧米化による米消費の減少、そしてそれに伴なう農家収入の大幅な減少について、産直推進本部の斉藤部長の熱い講義を受けました。みやぎのコメ農家の時給は200円という現実に、皆言葉を失っていました。
農業人口も劇的に減っており、県内の耕作放棄地は6000haと、岩沼市(仙台空港のある市)と同じ面積に匹敵する巨大な面積ということも知りました。


そして、今朝の「宮城のひとめぼれ、ささにしきの概算金8700円。前年より3600円安の過去最低。両銘柄初の1万円割れ」の記事。

まさに「米作って、めしがくえねぇ」です。

戸別所得補償で農家収入は前年並になるそうですが、来年以降は全く分かりません。生産者の一人伊藤さんは、草刈でへとへとになっているなか、訪問した我々には笑顔を見せてくれたものの、空を見上げて嘆いていました。

今日の参加者は「農家の苦労を知って、もっと産直の良さを伝えようと思った」と口々に言っていました。私は農家ではありません(父の実家が古川の米、牛農家ですが)。だからあまり分かったようなことは言えませんが、今回の訪問は、概算金の現実の前で、生産者のやるせなさと切なさ、いかほどかと思いました。


仕事で農産に関わるようになってから、世の中で一番偉い人は「食べ物をつくる人」だと思うようになりました。
日頃お世話になっている北海道の農協の部長でもあり、敬愛するいしけんさんという方がブログで「何でも安売りで、採算が合わないからやめるのである。自分の食べ物を一度自分で作ってみるとよい!その苦労がわかりますよ」とお書きになっていました。

今年の春キャベツの時みたいに、本当に困ってみんなようやく騒ぐのです。(そしてもうきっと春のことなんか忘れているはず)。

みんな、自分が食べているものの裏側を知らなすぎます。自分も含めて。



2010年9月10日金曜日

秋の夜空~天国への通気口

昼はまだまだ暑いけれど、朝晩は秋っぽく涼しくなってきました。
僕は秋の終わりに生まれたので、秋が一番好きです。特に秋の終わりの夕まぐれ、木の葉も役目を終え、もう後には冬しかない、一年で一番寂しい頃が。きっと根が暗いのだと思います。

一番好きな果物も柿です。
会津若松の身知不(みしらず)柿が最高です。以前生産者のおうちでいただきました。完全に焼酎で渋抜きをしているので、表面はトロッ、でも実はしっかり。そして甘い。柿の甘さって、他の果物にはない感じがします。柿であんなに感動したことはなかったです。


秋の星空も大好きです。
空気が綺麗なので、空の透明度が違う気がします。

高校のころ、普段風流とは遠くかけ離れたところにいる友達が、何かの受け売りで、満天の星空のことを「天国への通気口」と言っていました。
夜の空は地球の「屋根」で、星が「通気口」、つまり天国の光が通気口から漏れ光っていると。
通気口から想像するに、天国は光に満ちているようです。

星空をずっと見ていると、どこかに銀河ステーションがあるような気がしてきます。

今夜は久しぶりに「銀河鉄道の夜」を読みながら眠ろうと思います。

2010年9月8日水曜日

やってみなきゃ分からない。

山形の県北、秋田のほど近くの真室川(まむろがわ)という産地から里芋と枝豆が届きました。

山形、里芋、といえば、全国的に有名な「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催される県ですが、今年は天候の影響で里芋が少なく、かきあつめてなんとか集まった、というほど少なかっただったようです。
でも、暑すぎて芋煮会に来る人々もいつもより1万人少なかったそうですが。

そんな中、この真室川の里芋は出来がよく、量もとれた、ということでした。

里芋が届いた日、たまたま家族は奥さんの実家へお泊りだったので、初めて里芋を自分で煮てみました。

里芋の皮をむくのって、大変なんだな、としみじみ感じました。
変形したのはまた大変で、小さいのはもっと大変。皮を向きすぎて、もっと小さくなってしまいました。ピーラーを使ったけれどあまり上手くむけず。結局慣れない手つきで包丁で。
痒くなると聞いたけれど、全然大丈夫でした。少しつまらない。
でも煮るのは簡単で、もう覚えました。
芋もとても滑らかで、美味しく出来ました。
塩ゆでした枝豆と一緒に、今年はじめておうちで晩酌をしました。

感じたことは、パソコンや電話だけでもある程度企画は作れるけれど、やってみなきゃその大変さや不便さは分からない、ということでした。

こつこつやっていきます。

一応野菜ソムリエでもあるし。




2010年9月1日水曜日

新しい道


出勤途中に、生協桜ヶ丘店に用があり車をとめると、なにやら人だかりが。

パトカーもいて、テレビ局もいる。人々はみなカメラを構えている。これは事故か?とひとごととは思えずそちらをよく見ると、あと2分で新しい道路が開通するというタイミングだったのです。

その道は、ずーっとずーっとずーっと工事してた場所で、僕が高校生のころから工事していた気がします。だとするともう20年以上月日がたったのです。その工事は終わらないものだと思っていました。
街中を貫通する道路で、渋滞の緩和が期待されます。

工事中の事故もあったでしょう。何十年も工事をして、それがいよいよあと1分で開通です。
何かセレモニーでもあるのかな、テープカットあるのかな、鳩でも飛ぶのかな、と思っていたら、工事のおじちゃんがこれ以上ないほどあっさりと一言「開通です」と声をあげ、パイロンをよけただけ。そんなもんなんですね。

僕は新しい道が大好きで、特に、よく知っているところに新しく出来た道はワクワクしてしまいます。
自分でも子供じみているとおもうのだけれど、その道を行けばどこか知らないところへ通じるんじゃないかな、と思ってしまうのです。その先はちゃんと分かりきっているのだけれど。だから、なんとなく新しい道を通るのがもったいないのです。

「この道をいけばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せばその一歩が道となり その一足が道となる
迷わず行けよ 行けばわかるさ」

清沢哲夫という詩人が残した「道」という詩だそうです。
黄色信号でも、迷いながらも進んでいくしかないのです。