桜は、かつては剪定をしないものでした。
「桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿」という言葉があったほどです。
桜切る馬鹿の意味は、切り口から最近が入り桜の木をダメにしてしまうことが多いことからだそうです。
ソメイヨシノは樹齢60年くらいになると花の数が減り、弱くなっていくのが一般的なのですが、弘前城を囲むソメイヨシノは、60年をはるかに越す樹が多くあるそうです。
それは、りんごの剪定技術を桜の管理に取り入れたからです。
枝の切り口に炭を塗り、病気の侵入を防ぐ方法もりんご栽培からの知恵なのです。
樹には、枝を切ると植物ホルモンが変化して、新たに若い枝を伸ばすという性質があるため、剪定をすることで樹は若返っていくのだそうです。
だから、60年を過ぎても、年老いることなく、桜の木は毎年毎年咲き続けていくのです。
ちょうど桜の花が満開だった頃お見舞いに行った大叔父が、亡くなりました。
告別式で、20代後半の孫が、じいちゃんに教えてもらったことを胸に立派な商売人になると言っていました。
桜の花が、きっと来年も咲くように、おんちゃんの言葉は、褪せることなく、老いることなく、ずっと残っていくのだと思います。
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