福島県会津には、「会津の三度泣き」という言葉があるそうです。
他所から会津に来た人が、最初は受け入れてもらえず泣き、次第に受け入れられるようになるとその厚い人情に泣き、最後には他所に行きたくない、離れがたいと泣く。
会津へ転勤等で赴任した人の多くの人が感じるという、会津の人々の気質だそうです。
でも、今回お邪魔した会津坂下町の軟白ねぎ生産者、猪俣さんご夫妻と妹さんは、初めてなのにとても温かく迎えてくれたのでした。
軟白ねぎは光を当てずに育てることで白く柔らかい部分を長くしたねぎ。
とっても甘くて、そして柔らかい。
皮剥き体験をさせてもらいましたが、非常に折れやすいのでついポキポキ折ってしまい、「スミマセンスミマセン」と平身低頭、素人は引き下がったのでした。
その猪俣さんのいちおしの食べ方が「焼きねぎ」。
倉庫にある薪ストーブにアルミホイルをしき、ぶつ切りにしたねぎを焼くだけ。
それが、とろりと甘~く、うまい!
特にねぎの白と緑の境目の分かれ目のところが、驚くほど甘い。(ねぎ焼きの写真、左真ん中で焼かれているのがそれ)
猪俣さんは「僕はここの部分をねぎのトロと呼んでいるんです」と、少しはにかむような表情で教えてくれました。
1月、2月、この地域はぐっと冷え込むので、ねぎもぐんぐん甘くなるのです。
束の間でしたが、もう少しここにいたいなと、やっぱり思ったのでした。